暁 〜小説投稿サイト〜
バカとテストと白銀(ぎん)の姫君
騒がしい春の協奏曲(四月)
第一章 小問集合(order a la carte)
第8,5話 吉井は何故世界史が取れるようになったのか。
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めに、僕はこの試召戦争でAクラスに勝たないといけないんだ。
「ですから、吉井君には一科目に範囲を絞ってまず頑張っていただきたいのです。もちろん私も協力いたしますよ?」
彼女の背から後光が差して見えるよ。
思わず彼女のその手を取り僕は宣言してしまった。
「妃宮さん、僕も出きる限りのことをするよ!!」
「その調子です、その姿勢尊敬しますよ。」
そして妃宮さんはとびきりの笑顔で僕にこう告げると、周りの級友(バカ)たちが騒ぎだす。
「俺も妃宮さんに尊敬されてぇ……」
「なら俺たちも……」
「「「うっしゃあ!!俺も勉強する気が急に沸いて来よったわ!!!!」」」
あぁ、クラスのみんなも妃宮さんに間近で微笑んで貰いたいんだ。
「その前に俺たちには殺らなきゃ成らないことがある。」
「「「もちろんだ会長!!」」」
「勉学の前にちょっと吉井を殺るぞ!!」
「「「イエッサー!!!」」」
「えっ何でそうなんの!?」
黒い覆面に取り囲まれ、すっかり僕は逃げるタイミングを失ってしまった。
さっきまで僕の真っ正面にいたはずの妃宮さんは、何故か包囲の人垣の向こうで雄二と話している。
「我らの結束をより固めるため、奴を生かしておくな!」
「「異端者には制裁を!!」」
「ちょっと待って、それなら雄二も!!」
「「「我らの正義の鉄槌を!!」」
僕は学んだ、人数の暴力の前に一人の人間の主張など聞き入れられないと言うことを。
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