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バカとテストと白銀(ぎん)の姫君
騒がしい春の協奏曲(四月)
第一章 小問集合(order a la carte)
第八話 侍女と鼻血と作戦会議
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しいが級友たちの前では構っていられないだろう。
「私はこちらがありますので。」
そいって無表情のまま冷凍室を開いて見せる。
スーパーの袋に入ったままに成っている5、6個のビスケットアイスに納得してしまう。どうも大好物を買い込んでいたらしい。
失礼しますと言い残して玄関に向かう幼なじみに呆れながらも、微笑ましく思っていると誰かが近づいてきた。
「妃宮よ、手伝った方がいいじゃろうか?」
先ほどのデジカメの容量の半分を占めていた秀吉君であった。
「そうですね……ちょっと待って下さい、手伝っていただけるなら直接持って行って頂きたいので。」
ケーキの載った皿と紅茶の入ったグラスを二つの盆に一セットずつ乗せる。
「綺麗じゃの、どうやったらできるのじゃこれは?」
そういって二層の紅茶に驚いてくれる秀吉君に、作り方を軽く話す。
「皆さん、お待たせ致しました。」
それにしても和室で紅茶っていうのも不思議な気分だが、仕方がないだろう。



「それで、どうやってBCを弱らせるかってことなんだよね?」
掃除に対する史からの指導が更に入ったらしく、くたくたになっていた吉井とムッツリーニもご褒美がわりのお菓子と紅茶ですっかり回復していた。
「代表、私が考えるに小山さんを欺いてBクラス、またはAクラスに攻め行ってもらうのが最上かと。」
片づけも終わり、会議に本腰を僕も入れ始めた。
「そうだな、対BC連合戦はいくら姫路と参謀が強くとも無理だ。そうなりゃ敗北が早いか遅いかのどっちかだろう。」
一応そうなったときの打開策は考えているがな、と付け加えながら代表殿は顎に手を当てながら考えている。
「でもCにBかAを攻めさせつもりなんですよね、どうするつもりなんですか?」
「そうよの、Aクラスに挑むなど本来は無謀じゃからの。それに小山と根本は付き合っているというのが専らの噂じゃしのぅ。」
「よし、是非小山さんには根本君を裏切ってもらおうよ。」
「……リア充には制裁を。」
笑顔の吉井と殺る気満々のムッツリーニ。
「?」
堅い顔のまま僕の隣に座っている史が不思議そうに彼らを見ていた。
本来、このような男の醜態を見る機会など無かったであろう彼女にとって彼らの行動は未知で不可解なのだろう。
かく言う僕も、いまいち理解が出来ていないので偉そうなことは言えないのだが。
「吉井、ウチらの目的忘れちゃだめよ。今はどうやって根本を叩き潰すかじゃないの。」
「美波ちゃんはどうしてそんなに興奮しているんですか?」
「彼氏にしたくない女子ランキングに入れられたのは元々彼奴のせいだからよ!」
こちらはこちらで本当に素直なことで。
「こほん、話を戻します。代表、私はCクラスをAクラスに攻め込むのが現時点で最良で、一番手間が無い楽な方法かと考えます。」

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