第一部 学園都市篇
第3章 禁書目録
七月二十六日:『夢引き』
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い頃合いである。
懐中時計を仕舞い、代わりに取り出した携帯。最低限の機能しかない『仕事用』の携帯でメールを打って、『二人』に向けて一斉送信。
『題名:グッドアフタにゃ〜ん(ФωФ)
今晩ニャア、いかがお過ごしナ〜ゴ? オイラはさっきまで可愛いハニー達とデートだったニャアゴ。
まぁ、それは良いニャア、本題ナ〜ゴ。実は、件のお仕事の裏が取れたニャアゴ。という訳で今夜は楽しいピクニックになりそうだニャア、楽しみで今から眠れないナ〜ゴ。
追伸:おやつに鼠は含まれますかニャアゴ?』
そんなメールをフレンダと最愛に送って、路地裏に入り込む。刹那、黒い影────彼の影に潜むショゴスが身を包み、学ラン姿からロングコートを纏うダブルのスーツ姿に。
そして頭部と掌を黒豹に替えて、最後に煙草を銜えて準備完了。そこまで一秒。見方によっては少年が曲がり角の角度に消えたようにも、異形の男が曲がり角の角度から現れたようにも見えるだろう。
『さて、始めますかニャアゴ』
『テケリ・リ。テケリ・リ』
二重の、薄気味悪い金切り声でそう呟きながら。黒豹男、性悪猫は路地裏の薄暗がりに紛れていった。
今宵の任務……『ある病院の関係者』が行っている『不許可実験の摘発、当該研究者の拘束』の為に。記憶を漁る、日に二度も聞いた、その名前を。
(『西之 湊』……再生医療学部主任、か)
血の色の猫目の奥、底知れぬ色を漂わせながら。
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