マクロスF
0775話
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『聞くがいい、虫けら共! 我々は今、全宇宙を手に入れた。プロトカルチャーですらその力を恐れ、憧れ、ついには神格化してその姿を模した超時空生命体、バジュラの力によって!』
そんな声が周辺宙域全てへと響き渡る。
同時に、先程の螺旋の光の中心部分から巨大な……そう、他のバジュラとは一線を画すようなプレッシャーを放つ存在が姿を現す。
恐らく、あれが本物のクイーン。俺が倒した準女王級とは比べものにならない程の力を秘めているのが分かる。
そして、何よりもその声に俺は聞き覚えがあった。
「バトル・ギャラクシー諸共に消滅したと思っていたんだがな。そんなところでコソコソと生き延びていたのか、グレイス・オコナー」
苦笑を浮かべつつ、思わず呟く。そう、グレイス・オコナー。何だかんだありつつ、恐らくは今回の一連の騒動……即ち、最初にバジュラがフロンティア船団を襲った時から全ての物事の裏で糸を引いていただろう存在。それが、ついに表舞台に姿を現したのだ。
『貴様が、貴様がランカを!』
オズマが妹を誘拐され、洗脳され、手駒にされ、更にはフロンティア船団を滅ぼすための武器として利用された怒りを爆発させて、ここまでの戦闘でまだ使っていなかったのだろうVF-25Sの両翼先端上下に備え付けられていた4発の反応弾を放つ。
……よく考えてみれば、こんな重量物を装備したままブレラのVF-27とやり合ってたんだよな。その辺はさすがと言うべきか。
だが……
「馬鹿がっ、それは悪手だ! ファントムッ!」
思わず吐き捨て、ヒュドラから合計10機のファントムを射出する。
確かにオズマの怒りは理解できる。シェリルをいいように利用し、用が無くなったら切り捨てたグレイスには俺も怒りはある。だが、反応弾という手段は既にバジュラが適応進化しており、効果がなくなっているのだ。つまりオズマが放った反応弾の攻撃は、グレイスがどうにかして操っているのだろうクイーンには被害を与えぬままバジュラ本星に大きな被害を与える事になる。……そう、ゲートが設置されているバジュラ本星に。
この状況でゲートを破壊されるのは最悪の事態でしか無い。そう判断し、反応弾をファントムで破壊しようとしたのだが……次の瞬間には、クイーンどころかバジュラ本星に反応弾が届く前に、何らかのバリアのようなものに防がれて宇宙空間で巨大な爆発の花火を4つ作り出す。
「……バリア?」
その様子を見て、ファントムをヒュドラへと戻らせる。
いや、確かにバジュラの真のクイーンだ。バリアくらいは持っていても不思議じゃないが、それでも反応弾4発を完全に遮って毛程のダメージすらも無いとなると、かなり強固なバリアだろう。
『これは……次元断層!?』
思わずといった様子で叫んだの
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