初戦
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。準備時間は残り15秒。
俺は今回依頼にあった死銃について頭の中で確認した。菊岡から渡された音声メッセージだと、金属が軋むような機械的な声だった。
あんな声ならすぐに見つかりそうだが、そこまで相手も馬鹿ではないだろう。おそらく多数のアバターを使い分けいるのだろう。
「まあ、考えても仕方ないか・・・。答えは、コイツが教えてくれる」
俺は閉じていた瞼を開けるとカウントダウンがゼロになった。俺の体は転送エフェクトに包まれ、フィールドへと転送された───
〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜
次に転送されたのはさびれたビルの中だった。窓ガラスは割れ、壁には弾痕が付いている。外を覗いてみると自分は現在三階建てのビルの二階にいることを確認する。
最低500m離れた位地からスタートしているので自分と相手との差はまだ数百メートルだと確認した後、再び近くの柱に身を潜める。
シューティングゲームの景品として手に入れたシューティンググラスの縁に触れる。ゲームの後に確認したのだが、どうやらこのシューティンググラスはスコープのように遠くのものを見ることができる機能が備わっているようでスコープまではいかないが、遠視のスキルよりは遠くが見えるらしい。
「さて、どこから来るか・・・」
俺はビルを降りてフィールドの路地に出ようとした次の瞬間、左肩に赤い光線がロックされる。
「ッ!!」
俺はすぐにその位地から離脱した次の瞬間、俺がいた場所には複数の弾丸が通過した。俺は弾丸が飛んできた先を見た。そこには特殊部隊の格好を扮したプレイヤーがそこにいた。
「アイツか・・・」
俺の視線の先にいる特殊部隊の格好をしたプレイヤーこそ今回の対戦相手、クリスだと認識すると向かいのビルに隠れた。
『さっきのが《弾道予測線》・・・、今のは避けられてラッキーだったな・・・』
俺は先程クリスのいた場所を確認するが、そこには既にクリスはおらず移動したのだと確認した。
『どう攻める・・・。相手が持っていたのはアサルトライフル、となると相手は近・中距離タイプ。しかもこのフィールドは障害物が多い故に死角が多い、下手に動けば蜂の巣だ・・・』
俺は今ある知識で戦略を考える。するとある一つの考えに行き着いた。
『アレなら、殺れるか・・・』
正直考えている時間はない。今できることをやるしかない!
『それならまずは・・・』
俺はビルの階段を駆け上がり最上階まで来ると柱を背にして呼吸を整える。目を閉じて全神経を研ぎ澄ます。不意に吹く風、それによって舞い上がる砂煙、自分の息づかい、心音、全てが聞こえてくる。
両手に握られた二丁の銃は冷たく、買った時よりも重
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