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トワノクウ
トワノクウ
第十七夜 黎明の神鳥(二)
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った。

「こっちの事情は昨夜話したとおりだ。その力をあの馬鹿のために使ってやってほしい」

 これを言うために梵天は途方もない時間と労力を費やしたのだろう。目覚めず呼びかけにも応えぬ同胞を見つめながら。

 恩人がこの依頼を切り出すまでの心痛を思えば、くうに受けないという選択肢はなかった。

「くうで力になれるのでしたら、喜んで」


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