武具店
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呼び寄せたのだ。
名前は"ダーク・バット"。高い隠蔽能力を持ち、背後から奇襲を得意とするモンスター。一体なら全く問題ないが団体でポップしてきて、プレイヤーを囲んでチマチマと攻撃を仕掛けてくる。そして、リズにとって相性が最悪だ。的が宙に浮かび、小さい為、リズのメイスの大振りなスイングは掠りもしなく包囲網をだんだんと狭めてきて、焦りを感じ始める。
「ちっ!シィ、頼んだ!」
「はいよ〜、任せて〜」
リズの危機を察したユーリは即座に援護するべく行動を起こす。ティアマットを隔て、反対側に居るリズの下へと行くため、筋力地をフル活用して壁のような巨躯を飛び越え、リズのすぐ真横へと着地する。そして、ユーリの持つ刀がライトエフェクトを放つ。
「伏せろ!」
「へ??あ、はい!」
刀 高範囲技 旋車
ユーリを中心に円を描くように振るわれた刀は取り囲もうとするコウモリを次々に食らっていく。そして、たった一度刀を振るっただけでコウモリ達の包囲網を破壊し、運良く残ったコウモリも的確に攻撃を当て、屠っていく。
「大丈夫か?」
「ええ、ありがと。助かった…………え?」
ユーリの問いかけに反応し、返事をし、顔をあげる。そして、視界に写ったモノを見て、目をまん丸にする
「え?なに……それ?いぬ……みみ……?」
「やべ……」
リズが指さしたままフリーズし、その指の先には銀毛に覆われた犬?耳。そしてさっきまで黒かった髪は白く、いや銀髪に変わっていた。一方、ユーリはやっちまったと表情を固まらせていた。
「な、な、な、なんじゃそりゃぁぁぁぁぁぁ??」
パリーン
ようやく、再起動したと思った矢先に絶叫をあげる。だが、それはティアマットの断末魔とポリゴンが砕ける破砕音によってかき消された。
「ありゃりゃ、やっぱバレちゃったのね」
静かになった洞窟内にシィの独り言だけが虚しく響いた。
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