戦争、介入します
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雄叫びを上げていざ参る。
Side:END
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さて、ズェピアが大気を――否、世界を揺るがす程の咆吼を上げた所為で戦場に居る全ての生命体は身体を硬直させていた。光の槍を投擲する構えをしている堕天使、魔法を放つ準備をしている悪魔、空中で光球を頭上に展開している天使、空を飛ぼうと翼を拡げているドライグ、火を吹く為に体を仰け反らせているアルビオン。
人間に限らず、あらゆる生物は驚愕を感じる瞬間、全身の筋肉が収縮する事による硬直状態に陥る。反射的に筋肉を硬化させその身を守ろうとする本能が働いたのだ。
故に、行動に移す事無く固まったままでいる。
そして、その硬直からいち早く脱したのはやはりと言うべきか、ドライグとアルビオンだった。
「……アルビオンよ、この大咆哮は」
「……あぁ、恐らく奴だろうな。チィッ、こんな所で昼寝をしていようとはッ」
硬直から脱したドライグとアルビオンは現状をすぐさま理解する。
「クソッ、間の悪い事だ。さて、何と言って説明すべきか」
「説明したところで彼奴の苛立ちが収まるとも思えんが」
二頭のドラゴンが戦闘を中断し、どうするべきかを話し合おうとした、その時。
――ほう。並ば貴様等は何とする? 二天龍、ドライグとアルビオンよ。
と、ズェピアの声が響き、その場に居た全員がその声に耳を傾ける。
――貴様等の闘争の理由は知っている。故、闘争をするなとは言わん。……が、そんな人為らざる者共との戦闘と呼ぶのも烏滸がましい、飯事程の遊戯で起こされるワタシの身にもなってはくれんか?
ズェピアの苛立ち具合を感じ取ったドライグとアルビオンは、口を固く閉ざしてズェピアの声を聞く。
と、此処で、愚かにも口を開く貴族悪魔が数人。
「ふん! 何処から覗き見しておるかも知らぬが、下賎な輩風情が我等の戦争を邪魔するでないわ!」
「然り! 貴様が何者かは知らぬが、声だけ響かせ、姿を晒す度胸さえ無い臆病者等役者不足も甚だしいぞ!」
「それだけの大口を叩けるのであらば、まさか自身の姿を晒す事を憚る事はするまいな!?」
「尤も、その勇気が有ればの話であるがな!」
「「「「グハハハハハハッ!!!!」」」」
其れに続くように各所から笑い声が上がる。そして、その中で顔を顰める者もまた居る。四大魔王、熾天使、神、グリゴリ幹部達を初めとするズェピアと交流の有る者達
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