暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epos46戦天使/雷滅の殲姫〜Primera Randgrith Valkyrja〜
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と共にキリエは大きく吹き飛ばされた。そんな彼女を助けたのが「キリエぇぇぇーーー!」彼女の姉、アミティエ。キリエからこれまでに受け続けていたダメージやウィルスで満足に動けないにも拘らず、アミティエは身を挺して妹を守った。

「この魄翼の前にした以上、鉄屑となって砕けて消えるのが悲しくも動かざる、君たちに定められてしまった運命。もう痛みも苦しみも抱くのは辛いだろう。だからもう、ここで消えてしまう方が、君たちにとっての救いだ」

左の魄翼が触手となってアミティエとキリエに襲い掛かる。迫る魄翼の触手からキリエを護るためにアミティエはクルっと反転。砕け得ぬ闇に背中を向ける体勢になった。

「っぐぅぅ・・・!」

「お姉・・・!!」

アミティエの左腕に打ち込まれた魄翼の触手によって、彼女の左腕は無残に折れていた。ただ、様子がおかしかった。穿たれた個所から激しく飛び散るのは血液ではなく火花。それに焼かれて爛れていく皮膚の下からは銀色の金属部品が覗いていた。

「た、たとえ・・・痛くても、苦しくても・・・前を向いて、しっかりと歩んで生きて行けるように・・・心は、人の心は出来ているんです・・・! 確かに、私もキリエも、人じゃない、鋼の体を持っている人工物です! それでも優しい心は育ててもらった!! 家族の命と心を守って生きる、戦う、それが・・・一家の長女としての・・・務めッ!」

そしてついにアミティエの左腕が機械部品を散らしながら吹き飛んだ。伸ばされるキリエの弱々しい手が、その腕をキャッチ。それと同時、砕け得ぬ闇のもう片方の魄翼が触手となって、アミティエとキリエを同時に仕留めようと奔ったその時。

――天墜翔雷拳――

「「「っ!!?」」」

遥か頭上から墜ちてきたのは黄金に輝く雷撃で形作られた右拳。それが魄翼を粉砕した。その直後、「返してもらうぞ」背から薄く長いひし形上の蒼翼を10枚、剣翼12枚を展開している黒衣の少年――ではなく大人の姿へと変身しているルシリオンが急降下して来て、アミティエとキリエを左右の腕で抱き止めそのまま降下して、この場から離脱して行く。

「君は・・・?」

「残滓――偽者である私が名乗るのもどうかとは思いますが、プリメーラ、と」

砕け得ぬ闇と真正面から対峙するのは、完全自律稼働人型魔道兵器・“戦天使ヴァルキリー”の第七世代であるランドグリーズ隊の隊長、雷滅の殲姫プリメーラ・ランドグリーズ・ヴァルキュリア。雷撃系の機体最強であり、すでに消滅している“堕天使エグリゴリ”・グランフェリアの、約5倍の戦闘力を有している。オリジナルであれば、と後に付くことだが。

「警戒レベルを最大。魔力上限、50%に上方・・しゅう・・せい・・・! うぅ、くぅ、うぁ・・・うあああ!」

急に苦しみだした砕け得
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