暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epos46戦天使/雷滅の殲姫〜Primera Randgrith Valkyrja〜
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に吹き飛ばされないようにと踏ん張った。次にヴィヴィオとアインハルトの心配をしようと思えば、「ごめんなさい!」2人が魔力波に紛れてこの場から離脱を計った。俺は「追跡を!」とアースラに頼もうとしたが、シャル達との通信も遮断されていた。

「すでにタイムトラベラーだって知られたのになぜ逃げる?・・・ああもう!・・・とにかく、砕け得ぬ闇の方が重要か・・・!」

冗談抜きでまずい存在だな、砕け得ぬ闇。魔術師化をしたとしても、創世結界くらい発動しないと単独での時間稼ぎというのは難しいな。とりあえず、「別の反応探知・・・フリーリアン姉妹のどっちかか」を捉えたため、「プリム!」と共に海上へと向けて飛び立つ。

?―?―?―?―?―?

朝焼けに輝く果てしなく広がる空と海。その狭間にて、2人の少女が対峙していた。1人はアミティエ・フローリアン。もう1人は、纏っている衣装の色が全体的に赤色となり、素肌には刺青のような模様が入っている様と変わっている砕け得ぬ闇だった。

「色彩が少し違うようですが、あなたはシステムU-D、そうで違いありませんね・・・?」

「そうだ」

「人違いだとしたらどうしようかと思いました。あなたのような子が2基もいると冗談では済まされないので」

砕け得ぬ闇であると確認したことでアミティエは「私に協力してほしいんですが」と話を切り出した。アミティエは、砕け得ぬ闇の持つ“エグザミア”なる物を、妹であるキリエに渡してほしくないということだ。話を聞き終えた砕け得ぬ闇はアミティエへと向き直る。

「アレは私にとって何よりも大事なものだ。永遠結晶エグザミア。アレを失うと、私はこの体を保てなくなってしまう。だから元より誰かに渡すつもりもないし、何があっても渡さない」

「そ、それは好都合です! それでは私が護りますから、あなたはキリエに見つからないよう安全な場所に避難してください!」

“エグザミア”がキリエの手に渡ることがないと判ったアミティエは安堵し、砕け得ぬ闇を護ると約束しようとしたが、「君は、そうか・・・エルトリアのギアーズか」対する砕け得ぬ闇は約束を交わすような発言をせず、突然アミティエの正体について話し始めた。

「この時代に在るべき人間じゃない・・・むしろ、人ですらもない、時の旅人・・・」

人間ではない、という砕け得ぬ闇の発言に「っ! そ、そうですよ・・・私は・・・」アミティエの表情に陰りが生まれる。そんな彼女へ砕け得ぬ闇が近寄ろうとした時、「そこまでよ!」第三者の声が響いた。

「きゃあ・・・!」

それとほぼ同時、アミティエが声の主――キリエによって撃たれてしまった。撃たれた個所、脇腹をもう手で押さえているアミティエの前にキリエが姿を現し、俯き加減で砕け得ぬ闇と真正面から対峙した。


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