暁 〜小説投稿サイト〜
日向の兎
1部
10話
[2/3]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
少し考えよう」
「里の対応?」
「ああ、うちはは木の葉の警務部を務めていたにも関わらず、里の対応があまりに後手過ぎるのだ。
里の部署一つを潰した上に三大瞳術の一つを持つ一族を皆殺したのならば、相当数の暗部が動くはずだがその様子はなかった。普通、里に残っている暗部を総動員させるだけの価値は写輪眼にあるからな」
「何が言いたいんだ?」
「考えてもみろ、幾らイタチが優秀とはいえ暗部が午後六時前後という日が暮れて間もない時間帯に大量殺人を行った上での逃亡を、一切の足取りを得ることも出来ないと思うか?
そもそも、そんな時間帯に幾ら里の隅とはいえそんな異常事態に誰一人気づかないと思うか?」
「だから何が言いたい!?」
「里の、それも暗部に指示できる程の権力を持った上の人間がイタチの行動を容認、又は命令したという事だ」
「……その根拠は?」
「確たる証拠はないが里の創設に関わったうちは一族にしては里の対応が呆気なさ過ぎる、という判断でしかないが見当違いと切って捨てるには惜しい推測だと思うぞ」
「つまり、あんたの考えだと里がイタチに命令してうちはを滅ぼさせたということか?」
「ああ、大方そうだ」
私が頷くと、彼は少し小馬鹿にした笑みを浮かべて私を見た。
「あんたの考えは致命的に間違っているぞ?」
「ほう、良ければその間違いを教えて欲しいものだな」
「あんたの言う真相ならイタチは何故国際手配されているんだ、里からの任務という事であれば罪には問われない筈だ」
……ああ、なんだそんな事か。
「任務を無視したからに決まっているからだろう?」
「なんだと?」
「イタチの任務が君以外のうちは一族を皆殺しにするなどという意味不明なものだと思うのか?そんなわけないだろ、当然うちは一族全ての皆殺しだろう?」
「……じゃあ、イタチは何故俺を見逃したんだ?」
「知るか、そんなものは私の興味の対象外だ。私が知りたいのはうちは一族滅亡に里がどう関わったのか、ただそれだけだ。イタチがどのような心情だったかなど知らんし、興味もない。いや、興味が全くない訳ではないがそればかりは本人に直接聞く他なかろうよ。
それに言っただろう、これは小娘のただの想像にしか過ぎないとな。私の里の陰謀説もイタチの気まぐれ説も所詮子供の想像にしかすぎないが、時には違う視点を持つというのは悪くないぞ?」
「あんた、一体何なんだ?」
「私か?妹が大好きな、どこにでもいるただのお姉さんだ」




……今更ながらだが、サスケの修行に関しては断るべきだったんじゃないだろうかと部屋に帰って深く後悔した。
「月曜はヒナタとナルトの相手、火曜はハナビ、水曜はネジ、木曜はヒナタとナルト、金曜はサスケ、土日はハナビ……それに私自身の鍛錬を考えると、私に休みが微塵もないではな
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ