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魔法少女リリカルなのは平凡な日常を望む転生者 STS編
第59話 トリニティモード
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ていなかった。

「………!!」
「えっ!?」

だからこそフリードはキャロの指示もなしに行動した。
相手の攻撃に合わせ、背中に乗せるキャロを下に落とした。

「フリード!?」
「キュオオオオオオオオオイ!!」

大きな雄叫びを上げ、翼を体全体に覆い隠す様に丸くなったフリードはそのまま敵の的になった。

「フリード!!」

自分を庇ったのだと察したキャロは攻撃を全て受け止めたフリードを見た。

「フリード………!!」

あちこちに傷を付けながらも竜として毅然とした姿で立つ。そしてその顔が笑みをこぼした様にキャロは見えた。
そんなフリードにとどめと言わんばかりに魔力刃を向け突貫するブラックサレナ。

「フリードを戻さないと!?」

しかし落下しながらの急降下している中、いくらジェイルが作った特注のボールでもフリードを中に戻すことは出来ない。

「逃げて!!!」

自分の事も後回しに声をかける。しかしフリードは決してその場を動かない。

「嫌だよフリード!!あなたも私達の家族なんだよ!!!」

その言葉を聞いて、一瞬こちらを見たフリード。その顔は満足そうだった。

「いやあああああああああ!!!」

キャロが叫ぶと同時にキャロが何かに掴まれた。

「えっ!?」
「グオオオオオオオオオオオオオオオ!!!」

それと同時に巨大な咆哮が戦場に伝わる。これは攻撃とは別の只の咆哮だ。
しかしそれは皆を注目させるほど響き渡った。

「ヴォルテール!?」

キャロを掴んだのはヴォルテールだった。大きな翼を広げ、その姿はまさしく王と呼べる姿であった。

「グガアアアアアアアアアアアアアア!!!」

再び大地が揺れるほどの咆哮が響く。

『我ヲ使役シ者ヨ、我二命ゼヨ。白銀ノ飛龍ノ想イ二答エヨウゾ!!』
「ヴォルテール!?」

初めて聞くヴォルテールの言葉。実際に喋っている訳では無く、念話の様に聞こえてくる。ヴォルテールを使役出来る様になったとはいえ、それはフリードとの関係と比べればくらべものにならないほどのレベルの低さ。ヴォルテールはいくらキャロが声を掛けても自分の事を見せる事は無かった。

「………ありがとう。ヴォルテール、フリードを助けて!!」
『承知シタ!!』

そう言うとヴォルテールは二本足で立ちあがり、大きな翼を広げ、フリードの元へと向かう。

『落チヨ!!』

そしてキャロを持っていない右手でブラックサレナを斬り裂いた。
竜の鉤爪はブラックサレナの固い装甲を難なく斬り裂き、中のアンドロイドごと斬り裂いた。

「キュイ!?」
「フリード!!戻って!!!」

敵がヴォルテールに集中した所を見逃さずキャロはフリードをボールへと戻す。

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