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テイルズオブザワールド レディアントマイソロジー3 ―そして、僕の伝説―
第六十九話
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「──この世界が、好きだから」



「………ッ!」



「正直死ぬのは怖い。行きたくない。僕は少しでも長く生きていたい。…でも、だからって僕だけが皆が世界を救おうとしてる中…何か出来るのに何もしないなんていやだ。
この世界は僕のいた世界じゃない。だけど…僕はこの世界で見てきたアドリビトムの皆や世界の皆…大切な人を見て…僕はこの世界が好きになった。
だから…僕はこの世界が救えるっていうんならなんだってやってやるって決めたんだ」


──そう、例え…僕が死ぬことになったとしても。


ニアタに向けて出来る限り笑ったままそう真っすぐ、はっきりと告げた。
僕なりのこの世界に対する想い…それをはっきりと、僕はニアタに伝えたのだ。
ニアタは僕の言葉を聞いて暫く黙っていると、その後一度溜め息を吐くような様子を見せて言葉を出した。


「…そう、か。…どうやら、私では君を止めることはできないようだな。…ふ…そうか…『好きだから』か」


「うん…変、だったかな…?」


「いや、全く変などではないよ。…むしろ礼を言いたいほどさ…この世界を好きになってくれてありがとう、と」


「…それは、どういたしまして」


どこか可笑しそうな仕草を見せるニアタに僕は少し頬を掻いて言うと、ニアタは少し首を振る仕草を見せた後そう言った。
僕とニアタはそのまま再び、エラン・ヴィタールを見上げようとした…その時だった。



「──…衛司…」



「…?メリア…?」


不意に聞こえてきたホールへの扉が開く音と声に見ると、そこにはメリアが立っていた。
メリアは僕を見つけると此方に駆け寄ってきてどこか真剣そうな表情で口を開いた。



「……衛司…お願いが…ある…」



「お願い…?別に、僕が出来る範囲なら応えるけど…」


「ん…それを聞いて安心した…。…えっと、ね…──」



…この時、メリアから出された『お願い』に、僕は思わず変な声を出してしまう事になった。






──────────────────────







──時間は流れて夜。明日の最終決戦に向けて早くに眠ったり、明日に向けての準備をしたり、遅い夕食をとったり…皆それぞれが自由に時間を使っている中、僕は……。




「…………」


「…………」


…本来、カノンノとメリアの部屋で、僕とカノンノがベッドに腰掛け二人きりで上手く顔を合わせられずにいた。
何故、今僕とカノンノが同じ部屋に居るかと言うと…メリアからの『お願い』が、『今日寝る部屋を交代しよう』というものだったからである。
カノンノもこの事はメリアと
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