暁 〜小説投稿サイト〜
真・恋姫無双 矛盾の真実 最強の矛と無敵の盾
群雄割拠の章
第六話 「ぬわんですってぇ!」
[9/9]

[8]前話 [9] 最初 [1]後書き
へと兵を向けて侵攻中です! 本日中にも先陣は平原まで辿り着くかと!」
「なっ……なっ……」

 あまりのことに、私の頭の中は真っ白になっている。
 と――

「も、申し上げます! ただいま、袁紹軍の使者を名乗る者が平原へ矢文を投げ入れてきました!」
「や、矢文!?」
「はっ! こちらに!」

 と、兵が持ってきた手紙を受け取り、開く。
 と、そこにはこう書かれていた。

「『先日の軍事演習、並びに数々の越境行為による挑発、許しがたし。司隷校尉にして車騎将軍たる袁本初は、貴殿の行為を宣戦布告とみなし、ここに戦端を開くものとする』……は?」

 軍事演習? 越境行為?
 なんのことだ?

「……司隷校尉はともかく、車騎将軍なんて……麗羽のやつ、いつからそんな役職になったんだ……?」
「伯珪様! 問題はそこではありません! これは宣戦布告です!」
「……っ!!」

 そうだ。これは宣戦布告。
 麗羽は……私を、平原を攻めてきたのだ。

「くっ……す、直ぐに軍を招集しろ! それと盾二を呼び出せ!」
「御意!」

 私の命に、兵が慌てて外に出ていく。
 私はそれを見送りながら、再びその手紙を見る。

 覚えのない内容の書かれた文に、思わず頭を抱える。
 一体何が起きているというのだろうか。
 
「ともかく、盾二と相談しなければ……」

 時間はない。
 けれども、どうしたらいいのか私にはわからない。

 私は混乱した頭で、盾二を待ち続けるしかなかった。

 覆水盆に返らず。
 かの太公望が言ったと言われることわざ通り。

 私の身に起こった激動は、この時から始まったのだった。

[8]前話 [9] 最初 [1]後書き


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ