群雄割拠の章
第六話 「ぬわんですってぇ!」
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しれませんわね……」
「曹操さんは公孫賛とも仲がいいみたいですし……噂では大将軍の地位と武平侯に封ぜられるみたいですよ」
「ぬわんですってぇ!」
あ、あの華琳さんが……大将軍!?
わ、わたくしを差し置いて……華琳さんが、漢の最高位につくですって!?
ありえない……ありえないですわ!
「……猪々子さん、斗詩さん」
「あん?」
「はい?」
「すぐに戦の準備をなさい! 思い上がった華琳さんに、正義の鉄槌を下ろして差し上げますわ!」
「ぶはっ! と、突然、何言い出すんですか、姫! 無茶に決まっています!」
「そ、そうですよぉ、麗羽様! 例え争ったとしても、今の曹操さん相手じゃ、敵う訳ありません! 曹操さんだけならまだしも、敵対すれば公孫賛も黙っていませんよ!?」
ぐぎぎぎ……
「な、なら、先に白蓮さんを打倒しますわ! そうすれば華琳さんは孤立無援! わたくしの力を持ってすれば、華琳さんなどへっぽこぷーですわ!」
「ちょ、ちょ、姫ぇ! 公孫賛を攻めるって、どういう理由で攻めるんですか!? いくらなんでも名分もなしに攻めたら、こっちが一方的に悪者になりますよ?」
「ふん。理由ならありますわ。最近の軍備増強の噂。あれは、わたくしの領地である冀州を我が物にせんとしている証! その上、先月の国境付近での軍を動かしての国境越えですわ!」
「れ、麗羽様! それは無茶ですよぉ。軍備増強しているっていうのもあくまで噂ですし、国境付近での動きは賊退治だったじゃないですか!」
「そんなことありませんわ! あれは賊退治を理由にした軍の演習だったのですわ! そして国境付近の物見に来ていたに違いありません! そうです、そう考えれば辻褄は合いますわ」
「「 ええ〜……? 」」
そう、そうなのですわ!
白蓮さんと華琳さんが、最近仲がいいというのは周知の事実。
二人が共同で大陸の北東部を二分するように動いていると言っても過言ではありませんわ。
そう考えれば、白蓮さんが美羽さんと繋がっているのは、華琳さんの入れ知恵とも考えられ……はっ!?
そうですわ! わたくしを排斥するために、三人で組んでいらっしゃるのね!?
なんということでしょう!
「そういうことですの……わたくしを、この袁家正統後継者である、この袁本初を! あの三人は連合を組んで滅ぼそうというのですわね!」
「三人……? 斗詩、姫は誰のことを言っているんだ?」
「たぶん……曹操さんと公孫賛、それに袁術様のことかなあ?」
「なんでその三人が、姫を滅ぼうそうとしていることになっているんだ?」
「わ、私に言わないでよぉ……」
昔からわたくしに対して対抗しようとする華琳さん。
そしてわたくしのことを『妾の子』などと『根も葉も
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