第一幕その四
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「そこから新しいことに、そして色々な人とね」
「巡り合う」
「それがドロシーさんなんですね」
「そうなの、だから今度もね」
大学に行く時もというのです。
「何かあるわよ」
「その何かが、ですね」
「気になりますね」
「大冒険になるのかどうか」
「それが」
「このことはね」
ドロシーはこうも言いました、五人に。
「私だけじゃなくてオズマもだし」
「オズマ姫もですか」
「旅行に出られたら」
「絶対に何かあるわ。ベッツイもトロットもね」
二人もだというのです。
「二人も運命的にね」
「常にですね」
「何かが起こるんですね」
「オズの国にいるとそうなるのかもね」
若しくはオズの国に入る人達はです。
「自然とそうなるのよ」
「運命として」
「そうなりますか」
「かもね。ではね」
「はい、それじゃあ」
「今度の旅も」
「何があるのか期待しながらね」
そのうえで、というのです。
「行きましょう」
「はい、じゃあ」
「今回も」
五人は笑顔で応えてでした、そうして。
ドロシーはお茶の後でトトも連れてそのうえで五人と一緒に王立大学に向かうのでした、ムシノスケが今いるそこにです。
皆そのままの服です、ドロシーもいつものラフな姿です。カルロスはそのドロシーを見てこう言うのでした。
「じゃあ今からですね」
「ええ、ムシノスケさんのところに行くわ」
「そうですよね。けれど」
「けれど?」
「いえ、ドロシーさんそのままの服ですけれど」
さっきまで皆と一緒に飲んでいた、というのです。
「もう何時でもなんですね」
「そう、旅に行ける様にね」
ドロシーもにこりとしてそうしてカルロスに答えるのでした。
「この服を着ていたのよ」
「そうだったのね」
「そうよ、じゃあね」
「今からですね」
「行こう。私はやっぱりドレスよりもね」
そのラフな服での言葉です。
「こうした服の方がいいわ」
「何時でも動けるからですね」
「カンサスでもそうだったから」
かつてドロシーがいたあの懐かしい場所でもそうだったというのです。
「いつも農作業をしてたから」
「けれどドロシーさんはもう」
にこにことしてお話するドロシーにです、ナターシャが尋ねます。五人は宮殿の衛兵さんに挨拶をしてから宮殿の外に出ました。
そうして歩きながらです、こう言うのでした。
「王女様ですよね」
「オズの国の、っていうのね」
「それでもなんですね」
「そう、動くことが大好きで」
「旅もですね」
「大好きよ」
これまで通りだというのです。
「私は私だからね」
「ドロシーさんだから」
「そうなの、少しした旅行でもね」
王立大学までの少しでも、というのです。
「楽しみよ。ただね」
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