人狼
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を巻き取り、パクリと一口食べる。アスナはその味に目を見開いて驚く。
「あっ、美味しい!しかも、この味、…………。もしかして、ケチャップ!?どうやったの??」
驚きの余りにユーリの肩を掴んで前後に激しく揺さぶる。それもそのはず、このSAOの世界において現実世界の味を再現できる物は少なく、見た目は林檎、味は桃みたいな外見と味がそぐわないものがほとんどである。さらに調味料などほとんど無く、あったとしても塩くらいである。
「ちょ、吐くから揺らすのやめて!」
「あっ……ごめん、ユーリ君」
ようやくアスナの暴走が止まり、解放されるユーリ。危うく調味料の作り方とは別の物を吐きそうになっていたところである。
「作ったんだよ。ところでアスナ、料理スキル今どの辺?」
「え?今は……600くらいかな?けど、作ったってどうやって?」
「まぁ、完全習得すればわかるけど、スキルの熟練度あげると食べ物の味覚エンジンを解析できるようになって、色々組み合わせて調味料とか作れるようになるんだよ。それで、かたっぱしから味覚エンジンを調べまくって、ついに『ケチャップ』を完成させました。めでたしめでたし。」
そこまで話、再度アスナの方を向くとドナドナと呟きながら、お皿フォークで突っついていた。アスナさ〜ん、もうお皿の上は空ですよ〜って聞いてねぇ??
なにやら呟いているので耳を澄ますと、「男の子に負けた……いや、男の娘に負けた……」と聞こえてきた。ものすごく貶されている気がする
「まぁ、料理は毎日するからアスナもすぐに完全習得できるって。」
「そ、そうだよね!けど、まさかユーリ君一か月、誰も見かけなかったのって……。」
「そうだよ。ほぼ毎日厨房に篭っては料理の研究してたよね〜。あれは狂気染みて怖かったな」
「まぁ、そのおかげでこうして美味いもの食べれるからいいだろ。それにケチャップ以外にもできたし」
「だね〜。この前はテリヤキソースとか作ってマクド○ルドのバーガーとか再現してたもんね。アレは美味しかった」
この前作った照り焼きバーガーの味を思い出したのか表情がだらしなく緩む。あの時は驚きの余りトリップしてたもんな。
一方、二人の会話を聞いていたアスナは目を丸くしていた。
「なんなのこの人…………男の子のくせして、可愛くて、強くて、女子力高いって……ハイスペック過ぎるって」
終いには、チートや!ビーターや!と叫び出すアスナ。ドードーとシィが宥め、事無きを得る。
◆
「そういえば、なんでアスナが居るんだっけ?」
晩餐が終わり、食後のティータイムを楽しんでいる時にふと疑問に思った事について尋ねると
「「え、今更??」」
二人の声が綺麗にハモる。
「いや、だってさ、
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