第5話 誠の鬼、目を覚ます
[4/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ちの話を聞いていくれ」
「誰だ?お前は……」
「え〜と…俺は上条当麻。こっちは…」
「私は御坂美琴。貴方の事は千鶴さんから聞きました」
それから2時間近くかけて上条と御坂、それに冥土帰しも交えてことの成行き、この世界が100年以上も未来の世界だということ、そして自分が歴史上の人物として扱われていることも聞かされた。
土方が上条たちの話を聞いた後、落ち着いた表情で“なるほど……”とどこか落ち着いた表情で一言呟いた。
「信じてくれるのか?」
上条は信じてくれないと思い、どう説明すれば信じてくれるか考えていたそばから信じるとは思わなかったので改めて土方に質問した。
「まずこの部屋を見りゃ、すぐに気付くだろ。俺達がいた時代にゃ無い代物が溢れてる。おまけに……」
土方がチラッと窓の外の景色を見つめた
「こんな高ぇ建物なんか城以外見たことねぇ」
「な、なるほど……」
上条と御坂は土方の観察力に舌を巻いた。仮に自分たちが100年以上の未来に飛ばされたらと想像するだけでゾッとする。にも関わらず土方の冷静な判断力に驚かされた。
「とにかく礼を言わせてくれ。千鶴と俺を手当てして匿ってくれた事……感謝する」
そう言った土方はスッと静かに頭を下げ、上条たちに礼を言った。上条たちも“気にすんなよ、俺たちは当たり前のことをしたつもりだ”と返し、土方はフッと穏やかな笑みを浮かべて“そうか…”と呟いた
少し和やかな空気が漂ったところで上条が“ある意味”重大な事態を口にした。
「ところで、雪村達はこれからどうする?今のままじゃ、住む所も働き場所も儘ならないだろ?」
「そうね…雪村さんがいた時代と違って、この時代は身分を証明する物が無かったら住むことも働くことも出来なくなるから」
「そ、そうなんですか……」
千鶴ははるかに進んだ時代の常識の違いに驚くしか無かった。
しかしそこでカエル顔の医者がここである提案を出した
「それなら僕の知り合いに頼んでみるよ。君たち二人の住む所に、仕事場。それと身分証明はこっちで捏造でもしてなんとかしよう」
なんか色々と聞き捨てならない言葉をサラッと言った先生だが、上条と御坂はあえてスルーすることにした。千鶴と土方は何のことか理解できなかったが、それでも自分たちの為にやってくれていることは理解できた。
「先生!何から何まで…本当に、本当にありがとうございます!!」
「俺からも礼を言わせてくれ。感謝する」
「かまわないよ。僕は医者としての本分を貫いているんだから」
そう言った夜のうちに上条と御坂はそれぞれ自分の寮に戻り、千鶴と土方はまだしばらくの間は検査入院となった。
その3ヶ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ