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FAIRY TAIL ―Memory Jewel―
第1章 薔薇の女帝編
Story6 薔薇屋敷
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の子達と知り合いなの?」

エルザに問われた女性のうち1人が特徴を言い、もう1人の女性が不思議そうな顔をして首を傾げた。

(ウェンディとシャルル、イブキの事だ・・・!)

ルーシィの中では確信がついていた。もちろん、ルーシィだけではない。今この場にいる全員がそう思っただろう。

「その薔薇屋敷はどこにあるの?」
「この先の道を真っ直ぐ行けば、色とりどりの薔薇の花が咲いた広い庭があるレンガ造りの建物があるわ。その建物が薔薇屋敷よ。」
「分かった!」

屋敷の場所を聞くと、ナツ、アオイ、ハッピー、コテツ、ルーシィ、エルザ、エメラ、グレイの順に駆け出した。

「あ、あなた達・・観光に来たのに薔薇屋敷に行くつもり・・・?」
「私達が、もっと別な素敵な場所を紹介するわよ。」

1人取り残されたバンリに、2人の女性は尋ねる。バンリは視線をナツ達が走って行った方から一切動かさず、表情を一切変えずに口を開いた。

「俺達は妖精の尻尾(フェアリーテイル)の魔道士。1週間前に薔薇屋敷に訪れた子供と猫は、俺達の仲間だ。俺達は、その仲間を助けに来ただけだ。観光に来た訳じゃない。」

バンリはそう言うと、ナツ達を追いかけて走り出した。





―薔薇屋敷 入り口の門前―

「・・・薔薇屋敷、ねぇ。」
「如何にもそのまんま、って感じだな。」

薔薇屋敷に着いたルーシィとグレイは感想を正直に述べた。
その名の通り、薔薇屋敷は色とりどりの薔薇が庭一面を埋め尽くすほど見事に咲き誇っていた。入り口の門から屋敷の玄関まで続く1本道は白、黄色、オレンジ、ピンク、赤、紫、青の順に咲き誇る薔薇のアーチが続いており、道の真ん中には噴水があり、水面に薔薇の花弁が漂っている。

「相当薔薇好きの権力者が住んでいるみたいだね。」
「さっきから薔薇のにおいしか嗅いでねェから、鼻が可笑しくなりそうだ。」
「ナツは鼻いいもんね。」

エメラが辺りを見回しながら呟く。その横でナツは鼻を擦る。
そんな会話を交わしているうちに薔薇屋敷の玄関に辿り着いた。豪華な雰囲気を漂わせている茶色い扉は意外とシンプルなデザインだが、薔薇の絵が刻まれていた。

「扉にまで薔薇か・・・」
「もう見飽きたよ〜・・・」

アオイとコテツがガックリと肩を落とす。

「屋敷内に入れば更に薔薇を見る事になると思うけど。」
「うおっ!?」
「バンリ、いつの間に!?」
「今来た。」

皆より出遅れていつの間にかここにやって来たバンリを見てナツとエメラは驚嘆の声を上げた。

「とりあえず、中に入るぞ。」

エルザはそう言うと、薔薇の形をした金色のドアノッカーがあるのにも拘らず、扉を握り締めた右手の拳でガンガンと叩いた。

「たのもーっ
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