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FAIRY TAIL ―Memory Jewel―
第1章 薔薇の女帝編
Story6 薔薇屋敷
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言葉を読み上げ、納得したようにコテツが言い、ハッピーがぷくくと笑いながらグレイを茶化す。茶化されたグレイは眉を顰めた。
「白い薔薇の花言葉は、“素朴”と“純粋”だって。」
「あー、それらしいわね。」
エメラが白い薔薇の花言葉を読み上げ、うんうんと頷きながらルーシィが言う。
「ほぉー、オレンジの薔薇の花言葉は、“信頼”と“絆”なのか。」
「お・・ぉ・・・フェ、
妖精の尻尾
(
フェアリーテイル
)
に・・ぉぷ・・・ぴ、ったり・・じゃねー・・・か・・ぅぷ・・・!」
「そこだけはちゃんと反応するんだね。」
「つーか、あんま喋んねェ方が良いと思うぞ。」
「今度ミラに頼んでギルドに飾ってもらおうよ!」
「良いわねそれ!」
エルザがオレンジの薔薇の花言葉を読み上げ、酔っているナツが辛そうに呟き、ハッピーとグレイがツッコミ、コテツとルーシィが嬉しそうに言う。
「黄色い薔薇の花言葉は確か、“希望”だったはず。」
「おーっ!すげーなバンリ!当たってるぜ!」
(コイツ、図鑑の中身を暗記してるのか・・・?)
図鑑も見ずに黄色い薔薇の花言葉を当てたバンリにアオイは驚嘆の声を上げた。グレイはバンリの記憶力に目を瞬かせた。
「青い薔薇の花言葉は、“奇跡”と“夢”。」
「紫の薔薇の花言葉は、“王座”と“尊敬”。」
「ピンクの薔薇の花言葉は、“誇り”と“満足”と“感謝”。」
ハッピー、エルザ、エメラの順に薔薇の花言葉を読み上げる。
「どの薔薇もいろいろな意味が込められているのね。」
ルーシィがうっとりとした目をしながら言ったのと同時に、
『えー、次はー、ローズ、ローズ。』
列車内のスピーカーからアナウンスが聞こえた。
「ナツ、もうすぐで着くからね。」
「お・・ぉおぉぉ・・・」
ハッピーの言葉にナツは頷く代わりにか細い声で返事をした。
「バンリ、これありがとっ。」
「いろいろ為になったぜ、ありがとうな。」
ルーシィとアオイはアルバムと図鑑をバンリに返し、荷物を持って列車を降りて行った。
返されたアルバムと図鑑を鞄に仕舞うバンリの横にエルザが仁王立ちをする。
「やっぱり、お前を連れて来て正解だった。」
バンリはエルザの事を無視してアルバムと図鑑を仕舞った鞄を持ち、エルザの脇を通りながら列車を降りた。エルザは一度肩を竦めた後、皆を追いかけて列車を降りた。
―ローズの街―
「はぁ〜・・・」
一同はため息と共に驚嘆の声を漏らした。
「す・・すごい・・・!」
「あっちも・・・!」
「こっちも・・・!」
「そっちも・・・!」
「薔薇だらけだーーーっ!」
右を見ても、左を見ても、後ろを見ても、前を見ても、辺り一面薔薇、薔薇、薔薇
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