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FAIRY TAIL ―Memory Jewel―
第1章 薔薇の女帝編
Story6 薔薇屋敷
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「お前にとって、イブキは一番傍にいる存在だ。その大切な存在が1週間も帰って来ない。いくら無表情且つ無感情且つ無口のお前であろうと、何とも思わないはずがない。」
「・・・・・」
自分の悪口に近い事を口走っているエルザに対して、無口であるバンリは何も言わないし、表情も一切変わらない―――が、長い付き合いのせいか、バンリがイブキの事を心配しているというのは一目見ただけで分かる。それが例え、バンリの表情が一切変わらずとも―――――。
「それに、お前の力が必ず必要になる気がするんだ。」
バンリの顔の角度からエルザの顔は一切見えないが、バンリには何となくエルザが笑っているように見えたのは気のせいだろうか?
バンリは一度小さく肩を竦めた後、首根っこを掴んでいるエルザの手を振り払うと、エルザを置いて駅に向かって走り出した。エルザもバンリの後ろ姿に目をやり小さく肩を竦めると、その後を追って走り出した。
―列車内―
「ぉ・・ぉぉ・・・ぉ、おぷ・・・・」
「ナツ〜、しっかりしてよ〜。」
滅竜魔道士
(
ドラゴンスレイヤー
)
である為、“乗り物に弱い”という弱点を持つナツは、真っ青な顔をして目を回したり、口を押さえたりなど、吐いても可笑しくない状況に陥っている。
「毎度毎度の事だけど、ホント大変ね。」
「ウェンディがいないから、トロイア掛けてもらえないしね。」
「運悪いな。」
ルーシィ、コテツ、アオイの順に言う。
「それにしても、イブキが薔薇の手入れなんかするなんて意外だな〜。」
「あ、エメラもそう思う?」
「うん。ハッピーも?」
「あい。」
エメラが呟いた言葉に魚を食べていたハッピーが賛同するように頷いた。
「
ア
(
・
)
レ
(
・
)
でも、イブキは手先が器用なんだ。薔薇の手入れくらい、イブキにとっちゃ朝飯前だ。」
「
ア
(
・
)
レ
(
・
)
って・・・」
胸の前で腕を組み、目を閉じていたバンリの物言いに、ルーシィは半分呆れ顔をしながらツッコミを入れる。
「ローズの街、だっけな?」
「あぁ。その名の通り、街の至る所に色とりどりの薔薇の花が咲いている街だ。観光名所としても結構人気のあるスポットなんだ。」
「へぇ〜、どんな色の薔薇が咲いてるの?」
グレイの問いにエルザが答え、エルザの答えを聞いたルーシィが問うと、スッと1枚の写真が手渡された。ルーシィはその写真を受け取り見てみると、
「うわぁ〜!きれ〜い!」
赤、オレンジ、黄色、白、青、紫、ピンクの色とりどりの薔薇と時計台が写っていた。
「以前、仕事でローズの街に立ち寄った時に撮ったんだ。参考になるかもしれないと思って、一応持って来た。他にもあるけど、見る?」
「うん!見る見る!」
「ルーシィ、僕にも見
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