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FAIRY TAIL ―Memory Jewel―
第1章 薔薇の女帝編
Story6 薔薇屋敷
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―1週間前―
真昼間から酒を飲んでガヤガヤ騒いで賑やかな魔道士達が集う魔道士ギルド、
妖精の尻尾
(
フェアリーテイル
)
。
そんなぐ〜たらに見える
妖精の尻尾
(
フェアリーテイル
)
の魔道士達だが、有能な魔道士ばかりできちんと仕事をこなしているのだ。魔道士達はこの仕事を“依頼”や“クエスト”と呼んでいる。
人助けや探し物、占いに魔物討伐までレパートリーが豊富な依頼は、魔道士ギルドには必ずある必需品、
依頼板
(
クエストボード
)
に依頼用紙として掲示されている。
依頼を無事完遂すれば、依頼人から報酬を受け取る事が出来、魔道士達はその報酬で食費や生活費、家賃などを費やしているのだ。
「シャルル、今日はどんなクエストにする?」
「そうねぇ・・・短期間で終える事が出来て、そんなに手間が掛からなくて、報酬がそこそこ良い仕事なんかが良いんじゃないかしら?ここ最近、ずっと討伐系の仕事ばっかりだったからね。」
依頼板
(
クエストボード
)
に掲示された数々の依頼用紙を順繰り順繰り見ながら、ウェンディは腕の中にいるシャルルに問う。
そんな会話を交わしていると、ウェンディの目にとある依頼用紙が目に留まった。右手を伸ばし、目に留まった依頼用紙を手に取ろうとする―――――と、依頼用紙の端を掴んだウェンディの手に、ウェンディの手より少し大きな左手が重なった。
「「あ。」」
2つの声が重なった。
ウェンディは視線を左手が伸びてきた方に移すと、胸元で光る、青い雫型のチャームが付いたペンダントが目に留まった。視線を少し上に上げると、自分の顔を見つめているイブキと目が合った。
「イブキさん。」
「アンタ、こんなクエスト出来るの?」
「これでも手先は器用な方なんだよ。薔薇の手入れくらい、朝飯前だっつーの。」
ウェンディとイブキが受けようとした依頼は、【薔薇の手入れの手伝い 40万J】という内容だった。
男のイブキにはあまりにも似合わない依頼なのだが・・・
「まっ、ここは
礼儀
(
レディファースト
)
として、その依頼はウェンディとシャルルに譲ってやるよ。」
「あ、それってこの前ロキさんに教えてもらったエチケットですよね。」
「何で知ってんだァ!?」
「ロキ本人が言ってのよ。「イブキももう年頃の年代だから、初歩的な恋のエチケットを教えたんだ」ってね。」
「アイツゥ〜・・・!」と、イブキは拳を握り締めて唸るように呟いた。
そんな様子のイブキを見て小さく笑いながら、ウェンディは
依頼板
(
リクエストボード
)
に掲示されている依頼用紙を仰ぎながら、しばらく考え込むようにこてっと首を傾げていたが、
「イブキさん、よかったら一緒にこの依頼を受けませんか?」
ウェンディが依頼用紙を手に取りながらイブキに問うた。
イブキは握り締めていた拳を解
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