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ソードアートオンライン 無邪気な暗殺者──Innocent Assassin──
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〜銃声と硝煙の輪舞〜
相談事
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ものだった。

そう、と。

唇が形作る。

終わったのか。あの世界は。あの城は。

自分達のことなんか放って置いて、なあなあで、誤魔化して、目を背けて、最期を迎えたのか。

じわりと。"ソレ"の近くにあった草の穂の色がゆっくりと変わっていく。

柔らかな草色。そこから、命の潰えた漆黒へと。

そしてそれは、その草の穂だけに留まらない。まるで獲物を貪る寄生虫のような勢いで、圧倒的な黒が一面をまたたく間に染め上げていく。

侵略し、蹂躙する。

許さない。

赦さない。

ゆルサなイ。

"ソレ"は懐に手を入れ、返って来た硬質でひんやりとした感触に口角を引き裂き、焼け爛れたような嗤いを浮かべる。

だけど、この怒りは――――この恨みは後回し。

念のためにと思って取って置いた予備部品(スペアプラン)、まずはあれを探さなければ。

くすくす、くす、と。

爛れた嗤いに、焼け爛れた野原は何の応えも返さない。

「必ず見つけるよ。……《彼》のために」

見るも無残な黒い台地の上で、毒々しい黄色いケープを揺らしながら"ソレ"は高らかに嗤いを上げ、宣言するように産声を響かせた。
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