暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアートオンライン 無邪気な暗殺者──Innocent Assassin──
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〜銃声と硝煙の輪舞〜
相談事
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「――――ッ!」
とっさに腰で納刀状態にあった《冬桜》の柄に手を添えようとする巫女に、少年は思いっきりドロップキックを叩き込む。体重の軽いレンではたいしたダメージすら通らないが、それでも予想していた通りの現象は発現してくれた。
ぐらり、と。
異常とも取れるほど明確にカグラの体勢が崩れる。
「その抜刀術は体勢が大きく関わっている。逸らされて、回避される前提で鞘の位置を調整してるんだからそりゃそうだよね」
だけど、と。
少年はあくまで不敵に言う。
「自分の体勢そのものをずらされる事を計算に入れてない」
だから、それだけでこの抜刀術の絶対的な連続性は失われる。
舌打ちとともに腰溜めから頭上にまで鞘を持ってくる巫女。
「そのに〜」
ぎしり、と抜刀しようとするカグラの意思に反し、その刀身が空気中に晒される事がなかった。眼を見張るカグラがとっさに後ろを振り返ると、そこには背伸びして剣の鍔を止めている少年が出現していた。
「その抜刀術、《未完成》でしょ」
ぎくり、と身を強張らせる彼女の隙を、まったく気にすることなくレンは言葉を連ねる。
「最初に見せてくれた時と今。どっちも腰の位置にあって、納刀までしてあるのに、カグラはそれをわざわざ頭上まで持っていった」
ここから導き出される事実は。
「スタート地点は上…………《上段抜刀》じゃないといけないから。これは理論的にできないんじゃなくて、ただの練度不足かな?」
「――――くッ」
言い返せない。
それは、放たれた少年の言葉が余さず正解だという事を伝えてくる。
そのさん、と。
三つの指を立てながら、止めを刺すように、吐き捨てるように愉しげに、少年は言い放つ。
グオッ、と空気の悲鳴が迫るのにもかかわらず、振り向きざまの一撃が彼の首を刎ね飛ばそうと迫るにも関わらず、彼は笑顔を崩さない。
空間が震えるほどの音が腹に響くまで、数瞬あったであろうか。
ギラギラと剣呑で美しく冴え冴えとした光を放つ刀身は、確実にレンの首と胴体を間違いなくお別れさせるコースだった。だが、少年は数瞬前と変わらない、憎たらしいほどののんきな笑顔で眼前にいる。
いや、眼前過ぎた。
「な………………」
紅衣の少年が取った行動は単純だ。ただ、向かってきた刃に対して防御をしただけ。
しかし、《冬桜》の切れ味は装備の如何によって左右されたり、防御行動によって落ちるようなことは断じてない。ナマクラ刀なら刈り飛ばし、腕だろうと足だろうと延直線状にあるもの肉体全てを総動員しても刃を止めることなどできはしない。
だから、レンは受け止めた。
カグラの手首を、交差した腕で。
緋色の巫女は、絶句すると同
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