マクロスF
0771話
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『いや、全く入っていない。ただ、彼女がレオン・三島の手の者に連れ去られたというのは聞いている。そうなると、恐らく……』
「洗脳、だろうな」
まぁ、正確にはあのキノコの手の者じゃ無くてグレイスの部下でもあるブレラに誘拐されたんだけどな。その辺は結果的に同じか。
『うむ。恐らくは間違いないだろう』
「それでそちらの対応は?」
『S.M.Sからの要請で、なるべく救助したいとは考えている。……考えてはいるのだが、何しろ彼女の映像が現れて歌い出してからバジュラの勢いは強まるばかりだ。最悪の事態を考えねばならん』
決然と言い放つペリオ。だが、その噛みしめている唇を見る限りではやはり悔しいのだろう。ランカはフロンティア船団で生まれたアイドルでもあり、対バジュラで希望の光ともなっていた人物だ。それだけに、バジュラとの戦いで負け続けてきた新統合軍の司令官としては、思うところがあるのか。
なら、ここは俺が出るべきだろうな。それと、キャスト的にアルトとオズマも。ランカの件はシェリルも心配していたし、それなりに顔見知りだった俺としても見捨てるのは後味が悪い。
それに、純粋に親切心からだという訳でも無い。ここでランカを助ければ、それはフロンティア船団に対して限りなく大きな貸しを作る事になる。そしてそれは、バジュラ本星を得てからのお互いの力関係にも影響してくる。
『……頼む』
ペリオも俺が思っている事くらいには考えが及んでいるだろう。そうでもなければフロンティア船団に派遣されている新統合軍の司令官なんて出来ないだろうし。
それでも頼んできたのは、やはり現状を打破するには俺達に頼るしかないからだろう。
「了解した。なら、すぐにマクロス・クォーターと合流する。この機体は味方だという連絡は徹底してくれ。新統合軍に攻撃された場合はこちらからも反撃するかもしれないからな」
そう告げ、バトル・フロンティアから離れる。
同時に、新統合軍のVF-171EXが作っている防衛ラインを突破してきた機動兵隊バジュラを通り抜けざまにエナジーウィングで斬り裂きながら、マクロス・クォーターの反応がある方へと進んでいく。
ああ、それと新統合軍にしてみれば俺達シャドウミラーが具体的にどれ程の戦力があるのかを確認したいという意味もあるんだろうな。
別にそれは悪い事じゃない。フロンティア船団や新統合軍にしてみれば、俺達シャドウミラーは全く未知の勢力だ。だというのに、向こうは俺に対してこのマクロス世界の技術を知られてしまっている。
それを思えば、少しでもこちらの戦力や情報を集めたいと思うのは無理も無いことだろう。
そんな風に考えつつ、通り抜け様に右前方のヒュドラのビームサーベルを振るい、重兵隊バジュラの重量子ビームを放つ角を切断、同時に左
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