ライト:本選
[1/3]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
「ほい、これで二人目討伐っと」
片手でバギーを操作し、もう片方で逃げていた相手をバレットM28で捉え、撃ち抜く。
一見、簡単そうなこの動作は、実はロードの支援が無ければ成立しない、まさに移動砲台状態なのだ。
ライトが片手でバギーを操作し、もう片方でバレットM28を持つ。
ロードは射線上の相手を狙い打つ眼を発動させ、修正、撃ち抜く。
ライトとロードは普段は仲が悪いものの、ここまでのコンビネーションが出来るのは、やはりお互いを信用しあっているからだろう。
<ライト〜、僕疲れたんだけどぉ〜>
ロードが不意に言い出す。
「俺もちょうどそう思ってた所だ」
ライトはそう言うと、バギーを近く、隠れやすい場所に止め、降りる。
バレット・オブ・バレッツ本大会開始から既に三十分近くが経過している。
ライト&ロードによる移動砲台狙撃によって退場したプレイヤーは二人。しかし、全体で何人生き残っているかは、十五分毎に上空の監視衛星が送信するデータを見ないと判らない。腰のポーチから薄べったい<サテライト・スキャン>の受信端末を取り出し、全体マップを表示させて、位置情報の更新を待つ。
左手首のクラノグラフが現実時間の八時半を示すと同時に、高精細な地図上に幾つもの輝点が点灯した。その数ーーーー二十一。現時点で九人が倒されている。
ライトは半径一キロ圏内に存在する光点をクリックする。
一人目は<ペイルライダー>。
二人目は<ダイン>。ペイルライダーはどうやらダインを追随しているらしい。
三人目は立てこもり男で有名な<獅子王リッチー>。今回も相変わらずの立てこもリッチーだ。
取り合えずペイルライダーと合流せねばならないので、ライトはサテライト・スキャン端末を元に戻すと立ち上がる。
<えー、もういくのー?>
ロードがぼやきに近い言い方をする。
「俺達の目的はデスガンと接触、止めることだ。ペイルライダーとの約束もあるしな」
ライトはそう言うと再びバギーに乗り込むと、アクセルをふかし、運転を再開する。
暫く道なりに進んでいると、ロードが銃弾眼で何かを見付けた。
<ライト、あれ!!>
「あれ?」
ライトはロードの銃弾眼を共有発動すると、すぐ先にペイルライダーが立っていた。どうやらダインを落としたらしい。
まだデスガンに会ってない事に安心すると、またもやロードが叫ぶ。
<ライト!!ペイルライダーが!!>
ロードの叫びに反応に、再び見ると、ペイルライダーの青白い迷彩服の右肩に小さな着弾エフェクトが閃き、同時に左に痩身が弾かれた。
「なっ!?」
<あの距離……まちがいない、スナイパーライフルの狙撃だ!!>
「スナイパーライ
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ