原作前
剛腕無双なのですよ〜
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「嬢ちゃんマグノリアに着いたぜ」
「Zzz」
マグノリアの街
人口約6万人のフィオーレ王国の東に位置する商業都市である
その街に訪れた一台の荷馬車とその荷に混じる1匹のミノムシもとい自称寝袋系女子と訳のわからないことを言っているメリエル・ヨークシャー
「いい加減起きてくれねーかな?」
困り果てる荷馬車の主人
「Zzz」
その目に映るのは気持ち良さそうに眠るメリエル
顔立ちが整っているのでその寝顔も普通なら様になっているのだがアイマスクで隠れた目は見えないが開ききった口からさぞだらしのない表情であることが窺える
しかもヨダレのオマケ付き
なんかもう色々台無しで残念である
「どうしたもんかねぇ」
「ムニャムニャZzz」
そう言って主人は大きな溜め息を吐いた
邪魔ならさっさと降ろしてしまえばいいのだがこの奇妙な少女に命を救われた手前ぞんざいな扱いは出来ない
主人はこうなった原因を思い出していた
時は数日前に遡る
先の闇ギルド討伐を終えて構成員を引き渡し、拐われた人々の保護などの事後処理を魔法評議員に任せて報酬をもらったメリエルはマグノリアに向けてフワフワと浮きながら向かっていた
周囲も段々暗くなりウトウトしてきたのでここらで今日は野宿でもしようかと思っていると
「助けてくれー!」
商人と思わしき男が木のような怪物に襲われていた
トレント
主に森林に生息するモンスターで木に擬態して近づいた生物を襲うモンスターである
「グオォアァァァァ!!」
「ウワァァァァ!!!」
トレントが飛びかかり主人は死にたくないと叫び声を上げた
「反射球」
「グギャァァァァ!」
もう駄目だと諦めたその時
球状の薄い膜で荷馬車全体が包まれ襲いかかったトレントはその膜に弾き飛ばされ、思わぬ衝撃に驚いて森の奥へと逃げていった
「大丈夫ですか〜?」
「え?あ、あぁ」
そこに現れたのは寝袋にアイマスクという奇抜なファッションの少女
それだけならまだしもなんとその少女は宙に浮いている
普段なら驚いただろうが助かった安心からあまり気にはならなかった
その後メリエルの目的地がマグノリアであることを知り、命を救われた恩を返すと言って主人はメリエルをマグノリアまで送り届ける事になったのである
そんなことを思い出しながらメリエルに声をかけながら体を揺するとようやく
「ふわぁぁ〜」
大きなあくびをしながら目を覚ました
「嬢ちゃんマグノリアについたよ」
「おぉ〜!ありがとうございます」
「いやいや命を助けられたのに比べればこれくらいなんともないさ」
「まぁまぁ困った時はお互い様ですからね〜」
「そんじゃ!マグノリアには行商で必ず通るから困った時はいつでも言ってく
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