DAO:ゾーネンリヒト・レギオン〜神々の狂宴〜
第十三話
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をしたその存在は、《主》の眷属を取りまとめる王妃――――
「グリーヴィネスシャドウ……!」
グリーヴィネスシャドウ・イクス・アギオンス・アンリマユが、姿を現した。セモンの呟きに反応して、彼女がこちらを振り向く。しかしその視線は、セモンには注がれず、代わりに呆然と立っていた刹那に注がれる。
にっこり、と笑う、グリヴィネ。
「あ……」
刹那が、悲鳴のような声を漏らした。それを見て、少年神が追い打ちをかける。
「どうだい?刹那。君と同じ顔の存在をみた感想は?……もちろん、オリジナルはこっちのグリヴィネだよ」
「あ、ああ、あああ……」
がく、がく、と刹那が震えはじめる。そんな妹をなだめるかのように、シャノンがゆらり、と立ち上がり、引き絞るような声を出す。
「惑わされるな、刹那……僕たちは唯一だ……!」
「何を言っているのか。まぁ、僕の代替、君に関しては唯一と言ってあげてもいい。けど――――刹那は違うな。証拠、見せてあげようか?」
にやり、と嗤って、《主》は空を仰ぐ。その両目が、紅蓮く光った。
「どうせなら、『この世界』に沿った奴らを呼ぼうじゃないか!『ユニットID【グリーア・イクス・アギオンス・マスプロダクト】、イクセシスナンバー13から26までをコール』!」
直後。
《主》のすぐ隣に、十三組の二重光輪が出現する。それぞれが違う色。漆黒と白、赤と白、若草色と濃緑、紺碧と黄、赤と黒、橙と赤銅、黄緑と白、銀と群青、赤と銀、蒼と白、山吹色と黄――――そして、銀と緑に、蒼と群青――――
その色は、《彼女たち》が纏うマフラーと、同じ色。
光輪の中から出現したのは、刹那と同じ顔の少女たち。違いはマフラーの色と、瞳が紅蓮色であること、そして、装備している武器――――
それは、セモン達にも大いに見覚えのある武器だった。
「SAOの……ユニークスキルホルダー専用装備だと……!?馬鹿な、俺の知らない武器まで存在している……!」
ハザードがうめく。それに答えるかのように、《主》はにやり、と笑みを浮かべ、言った。
「彼女たちはね、刹那と同じ、《グリーア型》のユニットだ。イクセシスナンバーと言って、他の世界の干渉を受けている。当然、君達の世界……『神話剣の世界』の干渉をね。《二刀流》、《神聖剣》《神話剣》《妖魔槍》《獣聖》《帝王剣》《太陽剣》《流星拳》《舞刀》《星衝剣》《三日月弓》《武神六椀》《SO-TENN-KENN》。これは君たちの世界における、《ソードアート・オンライン》に用意された十三のユニークスキルの名称だ。ここに居るグリーア達は、全員が一人ずつ、それを所有している」
無表情のままで、グリーア達は敵対者を見つめる。
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