第二十七話 戦闘終了
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るつもりだが?」
「伝説の征服王に勧誘されるとは、俺もまだまだ捨てたもんじゃねぇな」
「ほう、では――――――」
「だが、俺はテメェの下に就くつもりはね無ぇ」
ランサーは鋭い瞳でライダーを睨みつけた。
「むぅ、どうしてもだめか?ランサー」
「しつこい男は嫌われっぞ」
ランサーは一刀両断にライダーの勧誘を断った。
その態度に、どうやら見込みなしと判断したのか、ライダーはため息を尽きつつ肩をすくめる。
「まあ、そこまで言われては今回は引くしかないか、仕方がない」
そう言うと、ライダーは二頭の神牛に手綱を入れた。
「では、ランサー、セイバー、アーチャーよ……しばしの別れだ。次に会うときは存分に余の血を熱くさせてもらおうか」
牡牛は嘶きとともに電気を放つと、蹄から稲妻を散らして虚空へと駆け上がる。
「さらば!」
轟雷と共に、ライダーの戦車は空の彼方へと駆け去って行った。
場に静寂が満ちる。
この場にいるのは、セイバーとアーチャーの主従とランサーのみとなった。
「――――――ランサー」
静寂を破ったのはキリトだった。
以前対面しているランサーに向けて声を発した。
「お前……」
「坊主。そいつは賢い選択とは言えねぇな」
ランサーから出たのは底冷えするような低い声だった。
明らかに拒絶の意図が含まれている。
「……前に多少会った事が有るとはいえ、今のお前らと俺達は敵同士。馴れ合うもんじゃねぇ」
突き放すようにランサーが言う。
すると、薄暗いフィールドの奥より、誰かが近づいてくる足音が聞こえた。
セイバーとアーチャーが身構える。
「……あ―――――――――」
キリトが声を漏らした。
その人物は自分自身よく知る存在。
ランサーのマスター、サチであったから。
「ランサー、引こう。最低限の目的は果たした」
サチはランサーに向かってそう言うと、キリト達を一瞥する。
キリトは、目を見開いたまま動けず、アスナに至っては先程の戦闘の余波を受けたのか座り込んだまま動けない。
「まぁいいか。とりあえず今日はこのくらいで引いといてやるよ」
そう言うと、ランサーはサチの腰を抱きその場から立ち去ろうとする。
「待ってくれ!!」
「……キリト君?」
思わずキリトが呼び止めた。
アスナが疑問そうに声を絞り出す。
サチはランサーの右手に体を預けたままキリトを見る。
「サチ……君は何をしようと――――――」
「キリト、前にメッセージで言わなかったかな?」
サチはキリトの言葉を途中で切って口を出す。
「今の私たちは敵同士。私は聖杯を手に入れる。そして、すべてをやり直すの。だから……」
サチはそこで一
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