第二十七話 戦闘終了
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に、最後の武器が叩き落される。
さっきまでの破壊の音が嘘のように静まり返った後には粉塵の中に立つ無傷のバーサーカーと、その周りに散乱している武器たちが残った。
バーサーカーの周りには何もない。
木々が岩が、跡形もなく吹き飛んでいた。
しかし、それだけの破壊を周囲に振りまきながらもなお、バーサーカーの鎧には傷一つついていなかった。
魔弾はその一つとしてバーサーカーを破壊するどころか掠る事さえ出来なかったのだ。
「……」
その光景を腕を組みながら眺めていたギルガメッシュは、眉一つ動かさない。
まるで、それが当然であると言わんばかりに。
やがて、バーサーカーは右手に持つ曲刀を上段に構える。
そして一気に投擲する……はずだった。
甲高い音と共に、バーサーカーの持つ曲刀が空中へと投げ出された。
否、何者かに弾かれたのだ。
バーサーカーがそれに反応するが、遅い。
疾風の如く蒼い影が、深紅の槍を用いてバーサーカーを吹き飛ばした。
そして、立て続けに蒼い疾風の踵落としがバーサーカーの体躯を抉る。
バーサーカーはそれに反応しきれず、無様に地面に転がった。
「ほう、やっと来たか」
ライダーがぼそりと呟く。
まるで来ることを予想していたようだ。
蒼い影は、地面に軽快な音を立てて降り立った。
そして深紅の槍を肩に担ぎ、口元を歪めた。
「すまねえな。無粋と分かっていたが横槍を入れさせてもらったぜ」
「――――ランサー……」
セイバーが警戒しつつ、声の主―――ランサーを見つめた。
当然、この場にいる全員が突然の乱入者へと目を向けている。
「ランサー、無粋と分かりつつ何故手を出した――――――返答次第では貴様のその首を跳ね飛ばすぞ」
ギルガメッシュが、低い声でランサーへと問いを投げた。
その背後には、先ほど以上の剣群が空間から顔を出している。
誰もが息を飲む。
「すまねえなぁ英雄王。ちょいとさっきの戦いを覗かせてもらったんだが……俺もバーサーカーに興味があるんだ」
槍をバーサーカーに向けながら答える。
「テメェと奴の戦いを見て、疼いちまってよぉ―――――嬢ちゃんには止められたんだが」
ランサーらしい戦闘狂の答えだった。
「軽く奴の反応を見たかったんだが、まさかこの程度避け切れねぇとはな」
そういうと、ランサーは残念そうにバーサーカーを見つめた。
ランサーからすれば、今の不意打ちも相手の手の内を見るための軽い運動のつもりだった。
だが、当のバーサーカーはランサーの速度に反応しきれず醜態をさらしてし、挙句地面をなめる羽目に。
そのことに気分を害したのか、辺りに殺気を振りまきながらバーサーカーがゆっくりと立ち上がった。
その手には
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