番外編1:とある翔夜の拾い人
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これはまだ、SAOがクリアされず、そしてまだ、ダークがライトと共に人殺しをしていた時の話であるーーーーーーーーーー
「へっ、たわいもねぇプレイヤー達だぜ」
<ダーク、少しは我慢を覚えろ>
ダークは漆黒の狂戦士を背に戻すと、ライトが言う。
「うっせーなぁ……。俺はただ、死闘をしたいだけだ。それなのにここのプレイヤー共と来たら……」
<不満なのは分かる。だが、笑う棺桶の方針は依頼人の殺してほしい奴を殺すだけ。PKを普通に出来るギルドはここしかないんだ。それに、依頼を任す人物を選ぶのはギルマスのPoH及びザザやジョニー・ブラック達だ>
「んなこたぁ分かってるよ。俺も今のギルド(いえ)に不満を言う権利はねぇよ」
ダークはそう言うと、撤退する準備を始めようとする。しかし、そこでふと一人のプレイヤーを見付けた。
「……何だ?」
<設定された標的では無さそうだが……っておい!>
ダークはそのプレイヤーに近付くと、そのプレイヤーは顔を上げる。
「お兄さん……誰………?」
「驚いた………こいつ、年齢制限無視の子供じゃねぇか……」
ダークの前に居たのは、僅か十歳前後であろう小さな戦士だった。しかし、プレイヤーの割りには装備が無い。
「お兄さん……僕を、助けてくれたの……?」
すると、少年の言葉でダークは推測する。
恐らくこの少年はダークの壊滅させた正規ギルド<ラウンダーズ>に囚われたプレイヤーで、装備と金銭を全て奪われたのだ。装備無しではこのフィールドを彷徨くのには危なっかしすぎるし、それにこの部屋の綺麗さを見るに、労働を強いられていたことが分かる。
<成る程……それなら考えられうることか>
と言うか思考を覗き見するな、と思いながらダークは溜め息を付き、少年の高さまでしゃがむ。
「おい、坊主。お前、何歳だ?」
「十一」
「んじゃあ名前は?」
すると、少し掛かってやっと答える。
「アキト!」
すると、ダークは立ち上がると、ストレージを開け、そこにある装備をトレードウインドウに載せる。
「え、これお兄さんの持ってる装備?」
そこには、ダークの使った事のある武器があった。
クリスタルスパインやコートオブブラットナイト、更にはブーツオブブラットナイトやアームオブブラットナイト等、どれも最前線に行けるような上級装備品ばかりだ。
「坊主、お前にこれをやるよ」
「え、良いの!?」
アキトは目を輝かせるが、すぐに顔を下に向ける。
「あ……でも、僕コルが……」
すると、ダークは無言で頭を撫でる。
「え……?」
「心配しなくても、俺には沢山のコルと武装がある。お前には無償提供してやるからとっとと受け取れ」
「う、うん!」
アキトは頷くと、了承し、トレード。すぐ
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