暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epos45-B空翔ける騎士/蘇る闇の欠片〜Fragments〜
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・!」ポロポロと大粒の涙を零し始めた。あたしはすぐさま近寄って「悪ぃ、大丈夫か!?」どこか怪我をさせたのかって心配する。

「なんであたしとアイリだけ置いてっちゃったんだよ・・・!」

「マイスター、マイスター! うわぁぁぁん!」

ついにはわんわん泣き始めたアギトとアイリ。あたしはゆっくりと語り始める。まずは2人が本物じゃないことを、包み隠さずに。最初はやっぱり訝しんでたが、あたしの真剣さが伝わったのか話だけは聞いてくれるようになった。

「つまりあたしとアイリは、闇の書の悪い部分が再現してる記録ってこと・・・?」

「ああ。お前ら、いきなりここに来て、しかもどうやって来たかも判んねぇんだろ。実体化したその時からの記憶しかねぇからだ」

「アイリ達が偽者・・・? そんな実感ないんだけどね」

「そういうもんらしいぜ、残滓ってのは」

次に語るのは、イリュリア終結後の日常。話を聴いた限りじゃ、2人の意識は、バンヘルドとの戦いの数日前のものだってことが判った。その数日後、オーディンは、オーディンの目的だった“エグリゴリ”の1機、バンヘルドとの戦いに臨んだ。もちろん、あたしら守護騎士やアギトとアイリも参戦した。けど、バンヘルドが怪物過ぎたんだ。

「今でもハッキリと脳裏に浮かぶんだ、あのバンヘルドの圧倒的な火炎攻撃が」

体がブルッと震える。ザフィーラを、シャマルを、シグナムを、そんであたしを、その火炎で殺した。そこまで言うと、アギトとアイリの顔が青褪めた。そんで「本当に、負けたの?」って同時に訊かれたから、「ああ」簡潔に一言で答えた。

「その後、オーディンは、お前たちを逃がしたんだ。バンヘルドとの戦いに巻き込まないために、って・・・。あたしら守護騎士には次がある。転生して、新しい主に仕えて・・・。でもお前らはそうじゃない。死んだらそれで終わり。オーディンも言ってたろ」

「「・・・・うん」」

次の転生先で聞いた話だ。シュリエルは、死んだあたしらのリンカーコアで“夜天の書”を完成させて、その後にオーディンはアギトとアイリを避難させた。そしてオーディンと融合を果たしたことでバンヘルドを斃せたって。

「そこまでは良かった。オーディンとシュリエルはバンヘルドを斃せた。だが、悲劇は起きた。居たんだ、近くに。別のエグリゴリが。オーディンとシュリエルは、その別のエグリゴリの奇襲によって・・・殺された」

「「っ!!」」

少し治まってた涙をまた流し始めるアギトとアイリ。あたしは「その後のお前らについては判んねぇんだ、悪い」ってその2人に謝る。行方不明。現代にまだ続いててくれたシュテルンベルク家ですら、2人の居所が掴んでいないって話だ。

「今の話が全部本当なら・・・あたしとアイリ、もうヴィータ達とは会
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