第二十六話 Cooking Panic
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次に出て来たのはアクセル。
出して来たのはチキンライスである。
ルナ「うめえや」
ゼロ「意外だな…」
チキンライスを一口食べて思わずルナは何の捻りも無い素直な感想を漏らす。
米がパラパラとほぐれており、ほど良くケチャップが絡んだケチャップライスとチキンは脂っこくなく香ばしい風味が広がる。
アクセル「驚いたでしょ?レッドアラートじゃあ、自分に出来ることは自分でやる方針だったからね」
だから割と何でも、一定のレベルまでは出来ると言ったアクセルの笑顔は、久々に見る少し大人びたそれだった。
ルインは何か慰めの言葉を言うべきか迷ったが、料理の感想を言う。
ルイン「これ凄く美味しいよ。一定のレベルなんてもんじゃないよ」
アクセル「へへ、まあね。次はルインだよ。頑張って」
ルイン「うん。任せて!!」
エックス「楽しみにしているよ」
厨房へと入っていくルインにエックス達は静かに待つ。
ゼロ「遅いな…」
いくら手の込んだ料理でも遅すぎるような気がする。
ルイン「お待たせ〜、ポークが見つからなくて時間かかっちゃった」
アクセル「いいよいいよ。ルインの家庭の味を食べたいし」
エイリア「美味しそうなロールキャベツね」
全員がロールキャベツを口に運んだ。
ぐちゃ…。
全員(ルイン除く)【(何だこれ…?)】
異様な歯ごたえに、全員の心が1つとなる。
ゴリッとしながらぐちゃっと。
それでいてふわっと、蕩けるような。
そんな味が口の中で広がる。
他の仲間も同じように、微妙な表情を浮かべていた。
ルナはゆっくりと……それでいてギラリとルインへ視線を移す。
ルナ「ルイン…何だこの歯ごたえは…?」
静かに、だが威圧感のあるその言葉に、思わずルインは怯む。
傍から見ればか弱い少女を睨む不良娘。
まったく持って危険爆発である。
ルインはルナの真意が分からず、ただおろおろと戸惑う。
ルイン「え?えと…何のこと?」
ルナ「何のこと?じゃない!!何だこの微妙MAXな歯ごたえはよ!!?キャベツは普通だ!!問題は肉だ!!ポークでもチキンでもないな!!一体何の肉を使った!!?変な物だったらプラズマサイクロン確定だ!!」
それでもロールキャベツを食べながら問い詰めるルナを、全員が止めに入る。
放つのがプラズマサイクロンだけなのは、一応彼女なりの気遣いだろうか?
ルイン「わ、私は確かにポークを使ったよ?信じてよ!!」
必死に言うルインに全員が頭を悩ませる。
嘘をつけない真っ直ぐな性格の彼女が嘘をついてる
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