例えばこんなドロドロ話はいい加減終わらせたい
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は他の誰でもなくオウカだった。つまりお前はオウカを家族並みに身近な存在として意識し始めてるってことだ。彼女にISコアとして接するか、それとも一人の女の子として接するか。それも決めておかないといけない」
「・・・・・・うん、そうだね」
未だ休眠モードで眠っているオウカを見る。人型ボディのオウカが小さな寝息をたててベッドに寝転んでいた。少し箒に似たその顔立ちは、今は無防備な寝顔を晒している。箒の好意とオウカの好意、この似た顔の所為でどこか重なる部分があったのかもしれない。
「明日、箒ちゃんとご飯食べに行くんだ。箒ちゃんとはそこで決着をつけようと思う」
「そうか・・・・・・まぁ、いいか。もういい加減眠いし、寝よう」
「お休み・・・」
果たして明日、ゴエモンはどんな結末を迎える事になるのか分からない。だが、きっとどうにかする筈である。駄目なら私とニヒロ、それでもだめなら他の連中を頼ってどうにかすればいい。
今日は寝よう。もう日付はとっくに変わっているが、仮眠くらいにはなるはずだ。
= =
そして、翌日。
千冬はゴエモンとジェーンの貸切になっているその部屋の前にいた。
先日、大切な話があるからとかで頼み込まれ、この空き部屋を提供したのは千冬だ。並々ならぬ様子だったから偽りはないだろうと手を貸した。念の為に「この部屋は現在電気トラブルで使用していない」という嘘で立ち入り禁止にしていた。その結果クロエと束が一緒に寝たり、ダブルウツホルームにラウラを泊まらせたりと何かと手回しまでしておいたのだ。
しかしもう夜も明けて午前7時に時間が昇ろうとしている時間帯である。流石に話は終わって寝たのだろうと当たりをつけていた。それに、ゴエモンとジェーンには伝えなければいけない事もある。
例えば――自分の後ろをちょろちょろ歩き回っている二人の無邪気な子供の事とか。
「ねえねえ、おかーさんこの部屋にいるの〜?」
「おとーさんもいるんだよね・・・・・・なんだか緊張するなぁ」
「前は汐のせいでうっかり名乗り損ねてたもんね!」
「えぇ!?かってにボクの所為にしないでよ焔!忘れてたのは焔の方も一緒じゃないか!」
「こらこら、止めないかお前たち。今からその調子では2人に呆れられるぞ?」
「「それはイヤ!!」」
「よろしい」
双子らしい息の合った返事に「かわいいなぁ」とうっかり口に出しかけた千冬。今の気分はさながら保育士であり、色物だらけの学園で久しぶりに感じた癒しに「家で面倒見ていいかな」などと考えてしまう。
黒髪に、ジェーンやアドヴァンスドと同じ金色の瞳。顔立ちはどこかジェーンに似ているようでゴエモンの面影もある2人の子供。まだ3,4才ほどに見える2人の実年齢はなんと生後数か月で
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