例えばこんなドロドロ話はいい加減終わらせたい
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知ることが出来ておおかた満足しているということだ。お前が変な意識を抱え込んでるのは分かった」
「・・・・・・うん」
「だから私は別にお前のその悩みを無理やり穿りかえそうとか、そういう事を考えている訳じゃない。それもそれでゴエモンだろう。これからはその辺も含めてずっと護衛してやる」
「・・・うん」
ちょっと嬉しそうにはにかむゴエモン。別段イケメンとかベビーフェイスでもないが、これで堕ちない女はいないとか見出し文つけて写真集を売ったら女子達に売れそうな守ってあげたいオーラである。ずっと守っていきたいものだ。
「あのさ、ジェーン」
「何だ?」
「多分だけど・・・俺、ジェーンが調べてくれなかったら延々と独りよがりに秘密を抱え込んだままだったと思う。一人で勝手に悩んで、一人で勝手に苦しむ。今ももちろん解決したわけじゃないんだけど・・・・・・ともかく、誰にもこんなことを言えなかったと思う」
「だろうな、ゴエモン。引っ込み思案は似合わない奴だと思ってたけど、話を聞いてて納得した。人の為ならいくらでも前に出れるけど、当人の事になると弱い奴だったんだな」
「そうみたい。でも、そうやって隠した結果、後でその人に嫌な顔させるのは嫌で・・・・・・そんな自分が大嫌いだった」
「お人よしと唯のヘタレは紙一重、ってことか」
「うん。だからさ、全部洗いざらい吐いて、落ち込んで――でも自分とちょっとだけ向き合えた気がした。あんな話聞かせたのにいつも通りの顔で接してくれるジェーンがいて、安心したんだ」
それは免罪符にもならない慰め。ただ、誰に嫌われても自分を許容してくれる人間がいるのだという根本的解決にならない逃避的な思想でしかない。それでも――
「ジェーンと出会えて良かった」
「――わ、私も、だ」
こう、何というのか・・・その笑顔を見て、キュンとした。
この感覚は何という感情なのかよく分からないが、嫌な感じではなかったから受け入れた。
「・・・・・・あー、ごほん!・・・そう、お前はそれでも2つの事に決着をつけなきゃならないと私は思う」
それはそれとして。逃げるのも結構だが、追い詰められると抵抗できないこの男。故にゴエモンには避けて通れない2つの女性沙汰が立ちはだかっている。
「ひとつ、篠ノ之箒の好意のこと。お前なりにちゃんと決着つけろ。確か初恋預かっているんだろう?正直に話すなり、話さずに隠すなり選択しろ」
「分かってる。箒ちゃんが本気なら、俺も本気で向き合わないといけない・・・よね」
ぐっと握り拳を作って頷くゴエモン。そうだ踏ん張れ男の子。明日の夜明けはきっと近いぞ。もう深夜3時だし。もうちょっと粘れば日の出が拝めそうだ。
「で、もうひとつ。オウカの事だ。お前自身意識してないかもしれないが、思い出すきっかけ
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