例えばこんなドロドロ話はいい加減終わらせたい
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ない存在だと思っていた。表の世界にいて許されない、阻害されるべき存在だと思っていた。だが蓋を開けてみればゴエモンのリアクションはやっぱりいつも通りズレていて、結局はそんなゴエモンのふにゃっとした柔らかさに甘えてしまった。ジェーンはゴエモンに受け入れられた。
「お前は私に一番知られたくない秘密を知られた。でも私は正直ずっとお前の事が手の届かない眩しい存在みたいに見えてたから、真実を知ってちょっとホッとした。やっぱり人間なんだなって」
「・・・・・・アイドルでもトイレとか行くんだなー、って感じ?」
「よく分からんが、多分それだろ」
「どんどん話がずれてない?」
ゴエモンを説得するのは一見して難しいしいように思える。心の傷はそう簡単に癒えることはないだろう。だが、ゴエモンは天然であるがゆえにたった一つだけ彼に対して有効な説得方法があった。そう、全ては今まで盗み見てきたゴエモンの日記に答えがあったのだ。たった一つのシンプルなロジックが。
それは――
すなわち――
ゴエモンが――
「気のせいだ!いいな?気のせいと言ったら気のせいだ!」
「う、うん。なんか違う気もするけど・・・ジェーンが言うなら多分気のせいなんだね」
ちょっと引くくらいに人を疑う事を知らない純真無垢な脳みそを持っているということ!!
考えてみれば隠し事は疑われてもごり押しを疑われたことなど唯の一度もない。ごり押しすれば通ってしまうのがゴエモンという男だ。そうだと言えばそうなのかと納得する。ものすごく詐欺師に騙されそうで見ていて不安になるこの性格。利用しない手が果たしてあろうか。
『きったなーい・・・ママ汚い。これ本当にヨゴレた大人だぁ』
(うっさい口挟むなゴエモンにバレたらどうする)
ともかくである。
「私に秘密がばれた感想はどうだ?さっきから別に普通に喋ってるじゃあないか。喉元を過ぎれば熱さを忘れる、という奴だ」
「で・・・でもそれはぶっちゃけジェーンがそういうことに寛容だったからだよね?」
「・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・ね?」
しばしの沈黙。
「・・・・・・・・・・・・・・・い、言われてみれば確かに!考えていなかった!?」
「人の事を馬鹿馬鹿言うけどジェーンも結構 馬 鹿 だよね」
凄く動揺した顔で必死に次の策を捻ろうとするジェーンにささやかな仕返しをするゴエモンだった。
= =
「重要なのは、だ」
あれから悩む事20分、漸くいうことが出来たらしいジェーンが復活したころには、ゴエモンは半分寝かけていた。もう夜だもの。眠たくもなるさ。
「私は正直、ゴエモンの事を色々と
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