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【IS】例えばこんな生活は。
例えばこんなドロドロ話はいい加減終わらせたい
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長い長い独白が終わり、目をつぶって話を聞いていたジェーンが口を開いた。

「汚れてる度合なら私も負けちゃいないんだがな。体中の穴という穴を汚いもので犯されたし。一番きつかったのは眼球潰してその中に突っ込んでくるんだよ、何度も何度も」
「・・・・・・・・うッ!?げほっ、うえッ!?」
「おいゴエモン分かった、唐突にグロい話を始めた私が悪かった。今のは無しだ。無しだからトイレ行こう。そこで吐いてくれ」
「う・・・っ、ごめ・・・」
「謝るなバカ」

その光景を想像してしまって本気で嘔吐しかけているという恐るべき耐性の無さ。ゴエモンに付き添ってトイレへと向かったりしながら、困った奴だとジェーンは思った。



「正直、お前が何に悩んでいるのかさっぱりわからん」
「・・・人生で初めてこんな話したのに、それで片づけられちゃうんだ」
「人生経験少ないからな。無知ゆえだ」

ゴエモンは何所か納得しきっていない顔だ。というか、自分で自分に戸惑っているようにも見える。予想と違った反応に対するものなのか、それとも別のものなのか。そもそも私は女だから男の気持ちは今一解らないし。女として生きた時間が短すぎて女の気持ちも分からないし。全体的に人生経験が少なすぎる。

「まず・・・・・あれだ。お前の話に出てきたソウの目って奴・・・・・・気のせいだから忘れろ」
「無理だよ!?それで忘れられないから苦しんでるんだよ!?」
「あと女を好きになった時に・・・って言ってたけど、真実告げて嫌われたらそれまでの関係だったって事じゃないか?」
「う・・・・・・そう言われると弱るなぁ」
「あとあれだ。結婚するかどうかは本人の自由なんだし、相手が好きになってくれるかどうかなんてコントロールのしようがないだろ。その辺は諦めろ」
「うううっ!最後だけものすごく正論・・・!?」

しかし正論のように見えて実は何も解決していないし、ゴエモンの気持ちも確かめていない。
もとよりジェーンは人の感情の機微など知ることに向いていない。というか、ゴエモンとは違った方向で単純馬鹿だ。ゆえに、馬鹿は馬鹿なりの説得だ。馬鹿を相手にするときは、自分も馬鹿になって考えろ。・・・元々バカだろとか言うなよ、傷つくだろ。

「お前、臨海学校の時に私がした話、覚えてるか。名前も知らない男達に無理やり凌辱されて、改造されたって奴。あの時お前、どう思った?」
「どうって・・・・・・改造人間だったって事実の方が衝撃的で、その辺はあんまり気に留めなかった、かな。もちろん聞いてていい気持ちじゃなかったけど」
「私としては、そこが一番話したくない所だったんだ。そんな汚れている女を受け入れてくれるのかって」

刷り込みで与えられた偽りの記憶が与えた光に比べ、自分は対極にいる、表に出てはいけ
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