暁 〜小説投稿サイト〜
Element Magic Trinity
師匠と弟子
[3/9]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
お互い実力はギルドでも上位であり、更に言えばお互いの事をよく解り合っている。
その他諸々様々な事がプラスに働いた結果、アルカの火力が普段以上なのだった。

「轟雷!」
「!」
《こういうのはルーの専門なんだけどな…出来ねえ訳じゃねえよ!大火紅翼(レオエーラ)!》

杖の先から迸る電撃を、ミラは咄嗟に跳んで避ける。
更にアルカが炎の翼を生やし援護に回り、ミラは広いフロアを縦横無尽に飛び回った。その後を追うようにエストの電撃が走り、逃げるように炎の翼が大きくなり、加速する。

《ミラ!》
「大丈夫!こうやるんでしょ?……大火大槌(レオハンマー)!」

くるりと方向転換しエストへと向かって行くミラは、いつもアルカがやっているように両手を向ける。見慣れた仕草を再現するのは簡単で、自分の手に赤い光が灯るのが少しくすぐったかった。
その手に赤い魔法陣が展開し、更に魔法陣が天井にも現れ、炎のハンマーがエスト目掛けて落下する。
表情を歪めたエストは杖の先を向け、そこから水を放つ事で炎を消し去った。

「これが元素魔法(エレメントマジック)……」
《とは言ってもミラを介してオレが魔法使ってる状態だ。ま、詠唱とかは現在本体であるミラ任せになっちまうけど》
「え…詠唱?私あんまりよく解んないんだけど……」
《心配すんな、問題なんて何1つありゃしねえよ!ちゃんとオレが先に言うから、それを真似してくれればいい》
「そっか、ありがとねアルカ」
《礼には及ばねえよ、こちとらワガママに付き合ってもらってんだから》

にひ、とアルカが笑った気がして、ミラも口元が緩む。
きっと今隣にいたら、ミラの頭にポンと手を乗せていただろう。そのままニッと笑って、もしくは楽しそうに高笑いして、ミラをぐいぐい引っ張っていくのだ。

《おーいミラ?何で笑ってんだ?》
「いろいろとね」
《何だ?面白れえ事か!?なあなあ、教えてくれよ!》
「この戦いが終わったら教えてあげる。今は戦いに集中しよう?」
《……はーい…》

むすっとしたような声で返事をするアルカ。面白い事に突っ走れないと解るといつもこうなる。
その様子がどこかおかしくて笑いそうになるのを必死に堪えながら、ミラは真っ直ぐに前を見据えた。










「クロス君!ライアー!」
「サルディア」
「3人とも大丈夫そうですね」
「ロクサー!」

一方その頃、ナツ達と合流していないメンバーのクロスとライアーは、同じく合流していないサルディアと、別の塔から出てきたジュビアと合流していた。
それぞれ傷は負っているが、どうやら立って会話するほどには回復しているようだった。

「そういえばナツ君達は?」
「グレイ様は!?」
「知らん…ここで別れてからは会っ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ