思い出-メモリーズ-part1/半妖精の友達
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、シュウは波動弾を撃ち続けてガーゴイルを撃ち落とそうと狙い撃ち続ける。
ここは一度逃げたほうがいいか…。シェフィールドは一旦、ガーゴイルは森の奥へと身を隠させた。
一方でシュウは、自分を遠くからのぞき見てきた奇怪な怪物が逃げた森を、訝しむように睨んだ。
(新種のビースト…いや、振動波は検知していない。何者だ?)
エボルトラスターを取り出して見る。これにはウルトラマンへ変身出来るだけでなく、スペースビーストが発する振動波を感知してくれる。しかし、今のガーゴイルからはその反応は検知されていない。まさか、テファを探しているこんな時にビーストでもない敵から狙われるとは思わなかった。いや、『ビーストじゃない敵』自体とはとっくに遭遇したことはあるが、今回のガーゴイルはそれらともまた違うような気がした。
また奴が追ってくるかもしれない。シュウはブラストショットを構えながらテファ捜索を再開した。
……。
私の母は、遠い国からやってきたエルフでした。父は国の王様の弟で、財務監査官を務めていました。二人が出会ったのは、私が生まれる数年前、母が森の中で迷っていたところを、父が見つけたことで知り合ったそうです。でも、私の母はエルフ、父は人間でした。ハルケギニアの人間にとって、エルフは始祖ブリミルの仇敵にして、その方が降臨された場所『聖地』を奪った悪鬼同前の存在として認知されていました。でも、どのようなことがあったかはわかりませんが、父と母は対立しあうことはありませんでした。私が今、こうして二人を父と母と呼んでいるように、二人は愛し合っていました。本来なら対立しあっている種族同士なので結婚することはできません。ましてや父は王様の弟です。結婚するからには、国民の皆に発表し祝福を受けなくてはなりません。そうなったら母の正体はおのずと世間に明かされ、母は直ちに殺されることになる。しかも王族が異教徒をかくまったなどと明かされたら、国民の信頼を失墜させることになりかねません。ですから父は、母を妾として屋敷にかくまうことにしました。母の正体を知っている家臣にも決して公表することの内容に命じ、人間もエルフも関係ない愛し合う者同士の生活が始まりました。やがて今から17年前…私が生まれました。
物心ついたときから『その時』が来るまで、私と母は屋敷の中で暮らしていました。
父はお仕事で忙しくて会う機会は多くはありませんでしたが、とても優しいお父さんだったことは覚えています。母もそうでした。人間はエルフを怪物として恐れているけど、決してエルフは彼らが考えているような恐ろしい種族ではない、寧ろみんな平和を愛する優しい人たちなのだと、母は私に教えてくれました。私は、母がとても優しい人だからその言葉を疑うことはありませんでした。
エルフの血を引く私も、母と同様外に出ることは、
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