1部
9話
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撃による牽制だが、流石うちはと言うべきか私の予測に付いて来る。だが、サスケは私の予測とは違い、動きを見てからの行動と言うべきか?
私は相手の筋肉の動きや呼吸などから次の動きの予備動作を見て予測し、一手早く動くというものだ。
一方サスケのそれは私の動作を捉えてからの対応、恐らくは写輪眼は動体視力の向上によって相手の動きをスローモーションで捉えるといった所か。言うなれば半手先に動くと言うべき能力だな。
とはいえ、私も一手先を予測できるといっても刹那の間は思考を挟まねばならない分、結果的には同じような予測速度か。
では、勝敗も差は何が決めるかとなるわけだが。結局はどちらが先にバテるかという泥臭い消耗戦になる。
が、そんなものは御免被る。そもそも、私は乱打戦などやるタイプではないのだ。
それにしても、写輪眼の性能がどの程度か知りたかったが、まさかここまでとは思わなかったぞ。いや、違うな。写輪眼の性能に見合うだけの動きのできるサスケの技量を読み違った、ということだろうな。
だが……ただ負けるというのはハナビの期待を裏切る事になってしまうので、一手だけ残してから負けるとしよう。
サスケの横一文字に振るった苦無をワンテンポ遅れて回避し、苦無の刃に私の前髪を僅かに切らせる。それに対してサスケは自分の動きが私に追い付いたと思ったようで、その驕り故に私の右手の動きを見ていなかった。
私は無防備な左胸に十分な溜めを作っての掌底を打ち込む。サスケは吹き飛びつつも空中で体勢を整えて、地面に着地した。
どうやらサスケは先程の一撃の意味が分かっているらしいな。
「教員、降参だ」
私の不意の発言にアカデミー教員は眉を顰めるが、サスケに切られた髪を見せる。
「私だって刃物は怖いのだ。それにそもそも、この戦いは降参を認めるのではないのか?」
「あ、ああ、勝者うちは サスケ!!」
ハナビとネジを連れてアカデミーから出て、私は近くの茶屋で一息つく事にした。
そして、着いて早々ネジはため息混じりに私に苦言を呈する。
「ヒジリ様、貴女は俺の胃を殺す気ですか?」
「そういうな、言われた通りチャクラは込めなかっただろう?それに急所を破壊することもなかったはずだが?」
「最後の一撃、もし貴女がほんの僅か加減を誤っていれば、あの生徒が死んでいたと考えると監視を任されている俺の立場としては気が気でないんですよ」
「姉上、どうして降参なんてなさったんですか?相手も最後の柔拳の意味を理解していたようですし……姉上の勝ちなのに他の生徒は姉上を刃物を恐れた臆病者と呼んでいるのは不快です」
「ハナビ、私には少し気になる事があってな。それを知るためなら、世間一般の風評などどうでもいい。
それに私はハナビやヒナタのように私が愛する者だ
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