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テイルズオブザワールド レディアントマイソロジー3 ―そして、僕の伝説―
第六十八話
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どうしてだ?』


「…まだ、向こうでやり残してる事があるんだ。それに…僕が支えてあげないといけない、大切な子がいる。だから…まだそっちに戻れない」


『…それは…例えお前が死ぬかもしれない事になってまで、か…?』


父さんの問いに、僕は暗闇の先を見つめたまま静かに答える。僕の返答に、父さんは少し間を空けるとそう聞いてきた。



「…うん…それぐらい大切な子に…大切な世界に出会えたんだ。だから…ごめん…」



『…そう、か…』


父さんの声が暗闇の中に静かに響くのを感じ、僕は光とは正反対の暗闇に向けて歩き出す。確信は無いけど…多分この暗闇の先を目指せば彼女達の元に戻れるのだろう。
暗闇の先を目指しながら歩き、振り返ることはしないようにする。振り返ってしまうと…僕はきっと元の世界に戻ろうと迷ってしまうから。




『……衛司』



「……………」



『……頑張ってこいよ』



「っ!……うん、行ってきますっ!」



後ろから聞こえてきた、背中を押すような父さんの声。僕さはその声に一瞬振り返りかけるが、その場で大きく頷いて前に向き直ってその場から走り出した。

暗闇だけしか見えない中、僕が真っ直ぐと走りつづけると、徐々に光が見え……そして、僕はその光の中へと向けて飛び込んだ。








─────────────────────





「──……っ…此処は…」



再び目を開けれるような感覚になり、ゆっくりと目を開けると僕は少し周りを見回した。
見覚えのある、バンエルティア号の医務室であった。


「…戻って…来れたんだ…」


ゆっくりと上半身を起こし、僕は自分の両手を試しに握ったり開いたりして身体が動ける事を確認すると僕はそう言葉を出した。
改めてもう一度周りを見回す。どうやら今は僕以外には誰も居ないみたいだ。
…それなら……。



「……居るんでしょ、ヴォルト……ウンディーネ」


僕の静かに出した言葉に反応するように、僕の中から光の塊が『二つ』抜け出し、僕が寝ているベッドの隣に人型の姿に変わっていき、それはヴォルトとウンディーネの姿となった。


「……主…」


「いやはや、余の存在に気付くとは…流石我が認めただけあるな、衛司」



「…ヴォルトが今まで身体の中に居たからちょっとした変化は分かったよ。…それで…話してくれないかな…?」



僕を見てただ静かに俯くヴォルトと、特に表情を崩さず楽しげな様子で話すウンディーネ。僕はウンディーネに言葉を返しながら真っ直ぐと二人を見て真剣な表情で言葉を続けた。



「…ふむ。話、と
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