20ー癒すための12発目
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「け、けい…。」
「しっかり捕まってて?」
僕達は通りに出ると2人乗りのバイク
に乗る。後ろにシノンを乗せると豪快な爆音と共に走り出す。
「…??」
「なんで??」
走り出してしばらくすると後ろから来たのは…
「くっ??」
ザザがなんとロボットの馬を使って僕達のバイクを追ってきていた。
今僕達が走っているのは大通り。速度もあちらの方が速いし…このままだとヤバイ。
僕は後ろを向いてシノンに語りかける。
「シノン…。あのボロマント撃てる?というか撃って…!」
そうするとシノンは震えて。
「無理…。私には…撃てない…!」
「詩乃…。」
まずい。今、シノンは完璧にトラウマを掘り返された詩乃になってしまっている。これではいつも通りの冷静な射撃など無理だろう。
僕は後ろにワルサーを向け。
「bung♪bung♪bung♪bung♪bung♪bung♪bung♪bung♪bung♪bung♪bung♪」
僕はいつも通り歌いながら。右手でハンドル。左手でワルサーをぶっ放す。
「当たらないよね…。というか当たっても駄目じゃん…。」
どうやらワルサーに入る20発を全てぶっ放して3発ほど機械の馬に当たったがあまり効き目がないようだ。
…火力が足りない!
「シノン撃てない?」
「…。」
「火力が足りないの!…撃って。シノン!」
シノンは震えながらも後ろを向き、へカートを構える。
そして。豪快な爆音と共に銃弾が放たれるが。
リズムが悪い。これは…当たらない。
僕はシノンが撃った瞬間それを感じた。この銃撃は当たらない…!
そうして思った通り放った銃弾はロボットホースをそれて横の大型トラックに当たった。
ん?大型トラックに当たった?
「シノン!伏せて!…バン♪」
「きゃ??」
トラックが爆発したのを感じてとっさに僕はバイクのスピードを上げる。
爆発は後ろのザザを包み込む。慌ててザザはそれを回避するのが見えた。
それを確認して。
「ラッキー♪ラッキー♪てね?…えっと今は…?」
どうやら夢中になっていて気がつかなかったが僕達を乗せたバイクは砂漠エリアを爆走中だった。
…砂漠エリアならザザの透明マントがあっても足跡が砂に付くし、何より音が出る。音が出れば僕のテリトリー内だ。それにサテライト・スキャンからスキャンを回避出来る洞窟がある。そこでシノンを休ませるのもいいかもしれない。
僕は適当なところでバイクをとめると。
「ねえ?シノン。ちょっと洞窟行くよ。…休憩しよう。」
シノンはその言葉にこくんと頷く。でも心ここにあらず。な感じだ。僕は周りを気にしながらシノンと共に近くの洞窟へと向かった。
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