第二十三話 エックスSIDE8
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ゼロ「ああ」
モルボーラの撃破を確認するとエックス達も中に突入する。
先には地獄の谷があった。
僅かな足場を踏み外せば、死に誘われる。
エックス達が辿り着いた時には既に勝負はついていた。
ルイン「アクセル、大丈夫!!?」
アクセル「大丈夫だよ。ルイン達はまだ来ないで!!」
エックス「?」
アクセル「前に教えてくれたよねレッド?残心を忘れるなってさ。」
レッドは薄く笑った。
アクセルは未だにバレットを下ろさない。
油断なくレッドを見据えていたが、突如宮殿が揺れて、ガラガラと破片が降る。
アクセル「え?」
ルナ「な、何だ?」
エックス「(何が起こった?)」
震動が激しさを増してエックスは驚愕する。
レッド「…あれが聞こえるだろう…ここは…長くは持たない……。俺に…万が一のことがあった時は……ここから下は……一緒に消えて…なくなるように……セットしておいたからな……」
エックス「(何だと…?)」
耳を疑うエックスにアクセルの叫び声が響く。
アクセル「嫌だ!レッドも行こう!!」
駆け寄ろうとして、アクセルは後ろに引かれる。
ルナが、アクセルの右腕と左肩を掴んでいた。
アクセル「早く!まだ間に合う!!」
ルナ「駄目だ、急がねえと俺達も埋まっちまうぞ!!」
アクセル「でも、でも…っ」
アクセルの声が焦りを強めていく。
元は仲間であった戦士が目の前で消える。
その確信がアクセルにはあった。
エックス「(また…誰かが死ぬ…)」
エックスが悲しみに顔を顰める中、アクセルは手を伸ばすのを止めなかった。
小さな手で大切なものを掴もうとしている。
レッド「アクセル…その小娘の言う通りだ。先に行って待ってる…」
振り返った横顔は死への恐怖はなく、とても穏やかなものであった。
死神と恐れられた闘気も殺気もない。
あるのはアクセルへの深い優しさのみ。
レッド「いつでも来な…慌てなくてもいい…」
アクセル「レッド…」
レッド「小娘…」
ルナ「…………」
レッドの視線がルナに向けられる。
その表情はとても優しく、ルナはアクセルを捕まえながらも唇を噛み締めた。
レッド「アクセルを…頼んだ…」
アクセル「レッドオォォォォォォ!!!!」
アクセルの絶叫は天井に吸い込まれ、暗闇の中に消えていった。
静寂が訪
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