ライト・シャドー:決勝戦
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てきた。……何か、思っていることがあるのだろう?」
シャドーはそう言うと、銃を降ろした。
「だがな、たかがVRゲームの、たかがワンマッチ。その思いを抱えて挑むのは相手に取っては失礼過ぎる」
「ならあんたは何で強く生きられる!?」
不意に、ライトの感情が爆発した。
「俺は昔に関係無い人を殺した!!この手を血で染めたんだ!!それだけじゃない、俺は、俺はーーーーーー」
止まらなかった。止められなかった。
ライトが抱えている闇ーーーーーーSAOの中での出来事は、想像を越えるほどに抱え込んでしまっていた。
茅場と共にSAOを作り、無関係な人達を巻き込み、助けられる命を自分の手で殺した。
それだけではない。アスナや残りの生還者達は須郷によりSAOサーバーからALOに囚われの身となったのだって、元を正せばライトのせいにだってなる。
そんなことで自分を責めて、勝手に、人の見られない所で死のうと思った時期もあった。
それらの感情が今、爆発したのだった。
すると、シャドーはライトの腹を蹴り飛ばした。
「かは………っ!!」
ライトは転がり、地に倒れる。
「なに………を………」
「君が何を思っているのかは俺も知らないし、知りたくもない」
シャドーはそう言うと、銃口をライトに向ける。
「君があの世界での生還者ならーーーーーーー君は、その人達の分まで生きるのが筋なんじゃ無いのか?最も、それで全ての罪が償われる物では無いけど」
シャドーはそう言うと、銃口を向けたままライトに近付く。
「………君はここから、どう戦うかな?見せてくれよ、真の強者と言うものを。ーーーーーーー雷狼と呼ばれた勇者よ」
すると、ライトは驚く。
ーーーーーーーこいつも、SAO生還者!?
だがしかし、敵意は無いように見える。何故だろう、フードを被っていてよくわからないが、雰囲気が誰かに似ている。誰かを試すような……そんな感じなものを。
「………後悔すんなよ」
ライトはそう言うと、バレットM82の銃口で銃口を叩き弾くと、シャドーの腕が動く前にFN F2000を頭に構えた。
「………フハハハハハハッ!!」
すると、シャドーは笑い始める。
「それでこそ雷狼!!それでこそ雷獣!!………その闘志、その熱意、その気持ち。二度と忘れるなよ」
すると、シャドーはライトのFN F2000の銃口を持ち、下げると、こう言った。
「再び会える事を楽しみにしている。明日の本選では俺に会うまで死ぬ事だけはするなよ」
そして、ライトに背を向けると、リザイン!と大声で叫んだ。
試合時間、十八分五十二秒。
第三回バレット・オブ・バレッツ予選トーナメントDブロック決勝戦、終了。
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