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転生とらぶる
マクロスF
0768話
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「……そうか」

 予想はしていた。俺が他の世界に行って時差があるというのは分かっていたし、その時差がこれまでは極少ない期間でしか無かったのは単純に俺の運が良かったからだと。
 にしても、俺が向こうで半年強を過ごしている間に1年半。約3倍、か。
 いや、今は考えるな。今必要なのはバジュラ本星にいるバジュラを倒す事であって、どうしようもないものを後悔する事では無いのだから。
 小さく頭を振って気を取り直すと、急いで指示を出す。

「まず最優先事項として向こうの世界のゲートを守らないといけない。即応できる部隊を出して転移。ゲートを守り抜け」
「はい、すぐに」
「それと、レモン達は?」
「連絡はしましたので……あぁ、来ました。幸い魔法球には入っていなかったようですね」

 転移区画に繋がる通路へと視線を向ける男。そちらの方へと視線を向けると、エアカーに乗ってこちらへと向かって突っ込んでくるレモンの姿が。その後ろにはマリューの姿もある。コーネリアとスレイがいないのは、恐らく実働班であるが故にあの2人とは別の場所にいたのだろう。
 そんな風に思っていると、ドリフトをするかのようにエアカーが止まり――空中に浮かんでいるエアカーでどうやってそんな真似をしたのかは分からないが――レモンとマリューがドアを開ける時間も勿体ないとばかりにドアを飛び越えてこちらへと向かってくる。

『アクセル!』

 その声。約半年ぶりに聞くその声に、思わず安堵の息を漏らす。
 こうしている今も、準備の出来ている量産型Wが武器を持ってバジュラ本星へと転移して行っている。それを横目に見ながら、そんな事をしている場合では無いというのに、どうしようもない程に安堵を感じていた。
 勿論マクロス世界でのシェリルとの暮らしが嫌だった訳では無い。寧ろ、幸せだったと言ってもいい。だが、それでも……レモンという存在は、やはり俺の中でそれだけ大きいのだろう。
 抱きついてきたレモンが強引に俺の頬を掴み、唇を重ねる。かと思えば、10秒程で今度はマリューに引き寄せられて唇を重ねる。
 そんな事をどれだけ繰り返していただろう。気が付けばコーネリアやスレイとも唇を重ねていた。
 キスをしていたのは恐らく5分程か。その間にもメギロートがリュケイオスでバジュラ本星へと転移し続けている。

「……多少名残惜しいが、今はとにかく時間が無い。俺の機体はどうなっている?」
「ニーズヘッグなら、勿論格納庫に置かれているわ。機体の最終調整もきちんと行われているし、いつでも出撃出来るわ」

 俺の言葉にレモンが当然とばかりに告げ、その横ではマリューもまた同様に頷く。
 まぁ、技術班を率いているこの2人だ。その辺の抜かりは無いか。
 にしても、技術班か。現実世界で1年半。……どんな事
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