第六話 石川大尉!!合気道でも勝つ!!その五
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「私は正妻との間にしか子供はいないからいいのだ」
「いや、よくないですから」
「そもそも正妻って何ですか」
「愛人さんいるってことですよ、その発言」
「お妾さんが」
「恋人もいるがな」
そうした愛人だけでなく、というのだ。
「それも世界各地にな」
「何か悪田部さんって」
「正直言って極悪ですよね」
「賄賂取って女好きで謀略家でしかも暗殺もしてるって」
「揃い過ぎじゃないですか」
「私は人生を楽しんでいるのだ」
それに過ぎないというのだ。
「そして野心の為には手段を選ばない」
「それだけっていうんですね」
「悪の限りを尽くしても」
「その通りだ」
まさに、という返答だった。
「何も問題はない」
「いや、ありますから問題が」
「それも大いに」
「というか俺達殺人はしませんから」
「それだけは」
幾ら外道と呼ばれてもだ。
「幾ら何でもです」
「これでも万引きとかしたことないんですよ」
「痴漢とかもです」
「そうしたことはしないですから」
「そうだな、私も万引きや痴漢はしたことがない」
悪田部にしてもそうだった。
「詐欺や横領、強姦もしていない」
「賄賂は取ってもですね」
「愛人どれだけいても」
「そうしたことはされないんですか」
「悪の限りを尽くしても」
「もう一つ言うが権力を盾に悪事をすることもしない」
そうしたこともしないというのだ。
「私はあくまで私の手腕で悪を為す」
「それが悪田部さんの美学ですか」
「そう思っていいですか?」
「うむ、是非な」
そう思ってもらいたいというのだった。
「私にも美学があるのだ」
「悪でも美学がある」
「そういうことですね」
「そして美学で、ですね」
「一本筋が通るんですね」
「信念、信条がないエゴイズムだけの輩は醜い」
そうした者はというのだ。
「私はそうはなりたくない」
「それって只の小悪党ですからね」
「牙狼の第三部にも出ましたけれど」
「ジョジョ第三部の恋人とか」
「そういう手の連中ですよね」
「小悪党にはならない」
絶対に、と言う悪田部だった。
「大きな悪を為していくのだ」
「ううん、何か正義の味方のトップの言葉じゃないですけれど」
「俺達正義ですからね」
世間の評価は全く違うが二人はそう思っている。
「まあそれでもですね」
「悪田部さんは小悪党じゃない」
「美学があるんですね」
「その通りだ、女遊びについてもだ」
悪田部の生きがいの一つであるそれもだった。
「決してだ」
「小さいことはしない」
「大きくやるんですね」
「寝取りの様な小さなことはしない」
そうした漫画やDVDのお約束も、というのだ。
「未亡人は好きだがな」
「未亡人、いいですねえ」
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