第64話 何時の季節も蚊は鬱陶しい
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だ。その証拠になのはには三人の事が分かっていたらしい。
まさかまさかのなのはの登場に三人の肩が大きく震える。
「な、ななな何言ってるんだいお嬢ちゃん。私達はれっきとした除霊師であって君のお父さんじゃないよ」
「そんな下手な変装したって誤魔化せないよ。お父さんの他に誰がそんな死んだ魚みたいな目を持った人が居るの?」
「誰が死んだ魚みたいな目だゴラァ! この目をちゃんと見てみろや! ギラギラと輝いてるじゃねぇか!」
自分の目を見せようと勢い余って三途傘と顔の包帯を脱ぎ捨ててしまった。そして、その中から現れたのは既に予想出来たのごとしわれらが坂田銀時その人であった。
「てめぇ……はっ、ってことは其処の二人は―――」
土方の鋭い眼光が輝く。その後、ほかの二人の変装も取り除くと、その中から現れたのは神楽と新八の二人であった。
***
真選組屯所の庭先にある巨大な木の枝。その枝先に三人が逆さ吊りにされていた。一流の除霊師と偽り、よりにもよって真選組から多額の謝礼をだまし取ろうとした三人にたっぷりお灸を据えようというのだそうだ。
「お父さん達何時退院したの?」
「昨日だよ。無事退院出来たと思ったら入院費が思いのほかかさんじまってな。それにこの時期だったらお化けネタで稼げると思ってやってみたって奴だよ」
「仕事だったら私が何時も見つけてくるじゃない。それじゃダメなの?」
「お前の仕事は面倒なのばっかなんだよ。もうちょっと楽して稼げるのが俺の望みなんだよ」
何とも銀時らしい高望みであった。
「なぁ、とっととこの縄解いてくれねぇか? お前が頼みゃあいつらもすぐに解いてくれるだろ?」
「駄目だよ。お父さん達は少し頭を冷やした方が良いよ。大事な娘を放っておいてこんな事してて、恥ずかしくないの?」
どうやら暫く放っておきっぱなしにされたのを相当根に持っているようだ。まぁ、事実三人とも昨日まで入院していたので無理な話ではあるのだが。
「あの、なのはちゃん……今日までほっといてて本当に御免ね。僕たちもこれに懲りてもうこんな真似しないようにするから」
「だから私達は降ろして欲しいアル。私達はただ銀ちゃんの言うがままされるがままだっただけネ」
「あぁ、てめぇら! 自分だけ助かりたいからってせこいぞ! おいなのは、お前は信じてくれるよな? 何せ俺の娘なんだからなぁ?」
銀時の必至な弁解も空しく、助けられたのは新八と神楽の二人だけだった。哀れ、銀時はただ一人だけ逆さ吊りの状態となってしまっていた。
「なのは……てめぇ後で覚えてろよ」
「あ〜あ〜、き〜こ〜え〜な〜い〜」
睨みつける銀時を余所にそっぽを向いてしまうなのは。今まで銀時に会えなかった寂
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