第64話 何時の季節も蚊は鬱陶しい
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下した。
「おい、構う事ねぇから気絶するまでボコボコにしろ」
「合点アル!」
「ちょっ、ちょっと待て! こんな除霊方法があるか! お前ら絶対いんちき除霊師なんかじゃないのか?」
「ガタガタ言わずにさっさと気絶しろやゴラァ!」
中国娘の無情とも言うべき連打連打連打!
まるで某世紀末漫画宜しく無数の拳が哀れ盾の守護獣に容赦なく浴びせられたのであった。
かくして、一体どれほどの拳を浴びたか定かではないが、顔面ボコボコになり全身ズタボロになったザフィーラが意識を失ったのはそれから約30分が経過した辺りの事であった。
「はぁい、今霊入りました! これ霊入りましたよぉ!」
「おい、今のはどう見ても霊が入ったと言うよりは貴様らがボコボコにしたのではないのか?」
「おやおや、そちらの巨乳のお嬢さんはお疑いになるようですなぁ。しょうがねぇ、ちょいと見せてやりな」
長身の男の命令を受けて中国娘がザフィーラの背後に周り彼の右手を掴む。
「え〜、みなさんこんにちわ。今日でこの工場は潰れますが責任は全て私にあります。だから皆さんには責任は一切ありませんので―――」
「おい、工場長になってるぞ! しかも何か胡散臭い芝居だし……」
明らかに嘘っぽい芝居にシグナムは勿論真選組一同の疑いの眼差しが三人に突き刺さりだす。
こいつら、もしかして詐欺師なんじゃないのか?
そんな疑いの眼差しが向けられていた。
「おい、何馬鹿やってんだよ! ちゃんと女の真似しねぇと駄目じゃねぇか! 疑われちまっただろうが」
「無理言わないでよ。女の真似をするのって案外難しいアルよ!」
「お前、女の癖して女の真似が出来ねぇのかよ? それでも銀魂ヒロイン候補か? もう良い、俺が変わりにやるから其処退け!」
「五月蠅いミイラ男! 男のお前に女の真似なんて出来る訳ないネ! ここは私に任せてその辺で干からびてミイラになってるネ!」
「あんだとぉゴラァ!」
忽ち長身の男と中国娘の取っ組み合いが始まりだした。それを止めようと弁慶の偽物の少年が止めに入ったが逆に巻き込まれてしまいぼこぼこにされてしまう始末であった。
はっきり言って醜いとしか言いようのない光景に、一同は思わず唖然となってしまっていた。
「土方さん、さっきから五月蠅いけど何かあったの?」
「こっちは暇やでぇ。皆うんともすんとも言わへんのやもん」
そうこうしていると、隊士達の看病を終えたなのはやはやてが騒ぎを聞きつけてこちらの部屋にやってきた。そして目の前で起こっている醜い光景を見つけたのであった。
「うん? 何やその人たち。変な恰好しとるなぁ」
「……何やってるの? お父さん達」
「へっ!!」
幾ら姿形を変えようと肉親にはその本性が分かるよう
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