騒がしい春の協奏曲(四月)
第一章 小問集合(order a la carte)
第五話 バカとテストと機関銃
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に取られていた生徒たちだったがFクラスはすぐに立ち直り怒号をあげた。
「坂本万歳!!」
「妃宮万歳!!」
「「千早さん愛してます!!」」
僕には理解できない言語を口走る奴もいたが、さて何をいっていたんでしょうか。
「勝ちましたね。」
「当然だ。なんたって最後はAクラスにも勝つんだからな。」
誇らしげにもしない坂本おかしくて少し笑ってしまった。
本当は僕を倒すためにDクラスが一点に向かって集中したところを逆包囲する予定だったというのに焦れて出てきたくせに。
そうこうしているうちにFクラスの連中に取り囲まれた。
さすがに触られたりはしないが、それでも囲まれて良い気はしない。
良い気はしないが、
「今回勝てたのみなさんのおかげです。本当にありがとうございました。」
精一杯の笑顔を見せることぐらいはいいんじゃないかな。
こうして僕らの初戦は作戦勝ちで終わったのだった。
戦争終結後、「噂の銀のお姉さまがF組に」とか言っている女子がDクラスにいたのは頭痛が痛い事態だった。
言い間違いではない、頭が痛いのではなく頭痛の根っこからして痛い。
自分が実は女装男子であり、その僕をお姉さまと呼ぶ同級生がいる。
なんてことだろう……
こんな事で果たしていいのだろうか、いやよくないはずだ、よくない、よくない、のになぁ………はぁ。
教室に戻った僕たちはひとまずお互いの頑張りは褒めあい、恨みあることには拳や刃物をぶつけ合い。
それが例え相手を半殺しにまで追いやっていたとしても、突っ込むだけ野暮というものだろう。
そしてそれが返り討ちにあい間接を外されていたとしても、それがこのクラスのルールというものなのだろう。
「ムッツリーニ、ペンチ。」
ペンチを渡すために、どこからともなく現れるムッツリーニを眺めながら思う。
あそこまで完璧な隠密が可能であるのに、どうしてちらちらと気配が漏れ出てしまうのだろうか。
「ギブギブギブ、ごめんなさい。許して!!!」
「ちっ、……生爪……。」
そうか、邪念が隠しきれないのか。
吉井と坂本のバカ騒ぎを眺めながら、僕はムッツリーニについて考えてたりしていた。
最後の作戦で目立ってしまった僕の所に男共が集まってきたのは正直言って気持ち悪かった。
とは言え、そんなことをおくびにも出さないように目を伏せ、控えめな笑いを顔に張り付けながら対応した。
文句が言えないのは、同じように奇襲作戦の要だった姫路さんも同じ目に遭っていたからだ。
彼女がいなかったら、恐らく僕は耐えきれなかっただろう。
正直に言えば、欲を出さずにこのクラスぐらいで止めてしまいたいというのが本音だったけど、勢いづいたクラスメイトたちは止まらない。
仕方のない流れだった。
坂本の提案で教室
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