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戦国異伝
第百八十話 天下の宴その九
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「あの御仁のことはご存知ないか」
「左様でおじゃる」
「陰陽道の方と聞いていますが」
「それでもそう聞くだけでおじゃる」
「確かめられたことも」
「全く、麿も高田殿のことは一切知らぬのでおじゃる」
「それはまた面妖な」
 信長は真剣にいぶかしむ顔になって述べた。
「では高田殿について朝廷でも」
「はい、そうでおじゃる」
「麿達もでおじゃる」
 近衛以外の公卿達もこう言うのだった。
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